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ロン・デイヴィス(Ron Davis)
ジャズ・ピアニスト |
| トロントは、北米でも屈指のジャズの街だ。ロン・デイヴィスは、
その街で最も精力的に活動するジャズ・ピアニストとして、常に 高い評価を受けている。1月には初の日本ツアーを成功させ、間も なく新作をリリースするという、彼自身の「ジャズ」を伺った。
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「こんにちは、ロンです」
意外と言っては失礼だが、流暢な日本語の挨拶に驚いた。手元には日本語の教科書を携えている。
「1月中旬から約3週間、初めて日本でツアーを行なったのですが、すごく貴重な体験でした。今、再び日本を訪ねる計画を立てているので、ピアノと日本語の練習は欠かせませんね(笑)。時間があれば、勉強しています」
今回、彼のツアーの一部は、日加外交関係樹立75周年の記念事業として行なわれた。カナダ大使館での記念セレモニーには高円宮妃久子さまがご出席され、彼の演奏に対して惜しみない拍手を送られた。
また、東京・明治大学を皮切りに関西・九州などで行なわれたライブは、いずれの会場でも大成功を収めている。
「かつて、僕が尊敬するオスカー・ピーターソンが、『日本は、世界一ジャズに熱心な国だ』と話していましたが、演奏をして初めてその意味が分かりました。確かに、日本のジャズファンは北米よりも耳の肥えた人が多い。そういう場所でツアーが出来たのは、まさにミュージシャン冥利に尽きます」
「実は最近、二人の日本人にお世話になっています。一人は、日本在住の若手ギタリスト、山田忍君です。彼はかつてトロントに住んでいた事があり、その時からの付き合いですが、いいメロディーを奏でるし、人柄もいい。日本でのツアー中もずっと同行してくれて、様々な場面で助けてもらいました。次に彼がトロントに来た時は、僕がお返しをするつもりです。
もう一人は、サン・村田さん(カナダ在住のバイオリニスト兼グラフィックデザイナー)。彼ほど多才で、バイタリティのある人はいませんね。横浜でのライブには、『たまたま里帰りしていたから』と、飛び入りで参加してくれましたし、最近は一緒に演奏する機会が多いので、公私共に相談に乗ってもらっています。友人とは、世界中どこに行ってもありがたいものです」
ロンが初めてピアノを弾いたのは、8歳の頃。最初は、憧れのグレン・グールドに倣い、クラシック一筋だったという。が、13歳になったある日、初めてジャズピアノと出会い、大きな衝撃を受ける。
「アート・テイタムというピアニストだったんですが、聴いた途端ひっくり返りましたね(笑)。『世の中には、こんなにすごい音楽があるのか?』って。今でも、彼は僕の好きなミュージシャンの一人です」
ジャズの虜となったロンは、学業の傍ら練習に打ち込み、トロント大学在学中にデビューを果たす。今でこそ、トロントのジャズシーンに欠かせない存在となった彼だが、つい最近までは、同大学においてフランス言語学の助教授を務めていた。加えて、ロースクール(法科大学院)でも教鞭を執るなど、多忙を極めながらも毎晩のように演奏活動を続け、高い評価を受けていた。
「僕にとって、ジャズは愛するべき存在であり、必要な存在なのです。そして何より、演奏を通じて様々な人と出会い、交流を深めてゆける事が、僕の人生において大きな糧となっています。教鞭を執っていた頃も、そして今も3〜4時間の演奏を続けていますが、大変だと思った事はありませんね。むしろ、毎日が新しい発見の連続です」
今月11日には、3枚目のオリジナルアルバム、「Mangle Music」をリリース。同時に、Montreal Bistroにて記念ライブを行なう。また、20日から行なわれる、トロント三大ジャズ祭の一つ「Distillery
Jazz Festival」にも出演が決まっている。この夏はトロントを拠点に、ますます忙しくなりそうだ。
「デビュー作では、ピアノによる正統派ジャズの魅力をソロ・デュオ・トリオの演奏で表現したかった。2作目では、ボーカル曲を加えてみました。今回は、オリジナル曲中心の構成です。今の自分の感性がギッシリ詰まっています。中には『Popeye』のような、皆さんが良く知っている曲もありますよ。
トロントは、世界的にも高いレベルのジャズミュージシャンが存在しています。そして、日本と同じようにファンが熱心な街です。演奏する側は、いつも刺激と魅力を与えられます。僕は、この街で演奏が出来る事を誇りに思います」
最後に、彼の夢を尋ねてみた。
「プロのミュージシャンとして持ち続けている夢は、これからも音楽を通じてたくさんの人々と出会い、好きになっていく事。世界中の人々が、僕たちの音楽を通じ、手を取り合って幸せになってくれる事ですね。個人的には、何だろう…。とりあえず、日本語をマスターする事と、次回の日本ツアー用に、おしゃれな名刺を作ることかな?(笑)」
インタビュー/畑山 信行 |
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ロン・デイヴィス
(Ron Davis)
1957年、トロント生まれ。トロント大学を卒業後、オタワ大学で弁護士の資格を取得する。在学中の76年よりジャズ・ピアニストとして演奏活動を開始、「カナダの最も優れた未発掘ジャズグループ」の評価を受ける。その後は、弁護士、トロント大学の助教授と多才ぶりを発揮する一方で、数々のミュージシャンから指名を受けるほどの実力派ピアニストとして活躍中。
公式サイト:www.rddavis.com |
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CD紹介
New Album 『Mangle Music』
(5月11日リリース)
$25.00
満を持してリリースされる第3作。 オリジナルにこだわった分、自身の ペースで伸び伸びと演奏しており、 聴き手の気持ちを穏やかにする。 ちなみにジャケットのデザインは
インタビューにも登場した、サン・ 村田さんによるもの。 |
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Ron Davis Trio
Live Schedule
■5月11日(火)〜15日(土)
Montreal Bistro (65 Sherbourne St.)
Tel. 416-363-0179
■5月29日(土)
Distillery Jazz Festival
( Distillery Historic District : 55 Mill St. )
サイト:www.distilleryjazz.com
■6月26日(土)
Toronto Downtown Jazz Festival
(98.1 CHFI After Work Series Youth Stage : Nathan Phillips Square)
サイト:www.torontojazz.com/ |
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