Dark, Dear Heart (1997)
エレキ・ギター、ハモンド・オルガン、打ち込み等、これまで避けて通ってきた要素を一気に取り入れた意欲作。ジャズが苦手という人にはポップな今作が最適な入門編だろう。ジャズではスタンダードを数多く取り上げてきたホリーだが、泣く子も黙るビートルズのカヴァーでは、あえて「夢の人」というトリッキーな選曲。またジョニ・ミッチェルの「リヴァー」などセンス良すぎです。 |
It Happened One Night (1996)
スタンダード路線に一旦終止符を打つことになる、95年モントリオールで録音された初めてのフル・ライヴ・アルバム。それだけに、一曲ごとに「Merci!」を連発するお茶目なホリーと、スリリングな即興を奏でるバック・バンドが酒場的な雰囲気を盛り上げる。ほぼ「ベスト」といってもいい集大成的な選曲と演奏、同時収録の映像と合わせて思いっきり浸れること間違いなし。
|
Temptation (1995)
本作は『どっぷりマニア』向けの作品。超個性派歌手で俳優としても知られる酔いどれ詩人トム・ウェイツのカヴァー集。「メンバー全員がトムの大ファン」であり、事あるごとに彼の楽曲を歌ってきたホリー。本人が聴いたらさぞ驚くようなアレンジや解釈がなされているが、2人の共通点である『歌を演じる』ことを大いに楽しんでいる、とってもマジカルな一枚。 |
Don't Smoke In Bed (1993)
人生を知れば知るほど深みを増す、一生聴いていたいアルバム。タイトル曲ではキャバレー歌手を小悪魔のように演じ、「Tennessee Waltz」では泣かせるなど、その幅広い選曲からホリーのあらゆる表情が見える。神がかったように歌うジョニー・ナッシュの「I
Can See Clearly Now」は力強く、どこまでも透明な響きで、聴くたびに特別な気分にさせられる。CDの音質の良さも特筆もの。 |
Blame It On My Youth (1992)
映画「バグダッド・カフェ」の主題歌「Calling You」のカヴァーが大ヒット。日本でも「ゴールドディスク大賞」を受賞するなど一躍時の人となった。ピアノとウッドベースをバックに、時に力強く、そして時に気だるい彼女の歌声は『モノクローム・ヴォイス』と評され、ジャズを知らない一般の人々までも魅了。昨今のダイアナ・クラ−ルやノラ・ジョーンズが台頭する礎を築いた歴史的名盤。
|
Girl Talk (1990)
アゴの骨折という大事故から這い上がり、ジャズシンガーとして息吹をはじめた彼女の記念すべきデヴューアルバム。明らかに既存のジャズシンガーとは一線を画す独特の低音が、ライブ録音によりダイレクトに伝わってくる。ペトラ・クラークの全米ナンバーワン・ヒット「Downtown」や、新たな解釈で歌ったビル・エヴァンスの「My
Foolish Heart」が逸品。「Girl Talk」は今も歌い続けるお気に入りの曲。 |