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トロントの各界で活躍する著名人にインタビュー

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上原 ひろみ
Hiromi Uehara
ジャズピアニスト
これまでの『ジャズ』のイメージを吹き飛ばし、多くの観客に新たなインパクトを与えた上原。ライブをこよなく愛し、今を突き進む彼女の本音に迫った。

−私が一番影響を受けたピアニスト
『鍵盤の皇帝』オスカー・ピーターソンしか考えられないですね。もちろん、様々なピアニストの方と共演し影響も受けましたが、彼だけは特別な存在です。CDを全部揃え、小さい頃から聴いているので、年季が違いますよね。
今回のライブは、そのオスカーの地元で、しかも彼が私の演奏を客席で聴いてくれた…。もう、この上ない幸せでした。10月にも、彼の日本公演で前座を務めますが、『共演』だなんて、おこがましい。『お腹いっぱい』の気分です(笑)」

−ライブとは「人間同士のドラマ」
「その日、その会場にいる全ての人と一緒に、音楽をクリエイトして行くという意識が強いですね。例えば、一曲が終わった後に拍手や声援といった、もの凄いエネルギーを受けて、更に次の曲に生かす、って感じです」

−私の好きなライブ
「野外ライブ、特にストリートや公園に設置されたステージは、お客さんが自分の意思で足を止めて、聴いてくれる環境じゃないですか? 力を試されている、と考えただけでもワクワクします。最後まで聴いて貰えるように、みんなで一緒に音楽を創るぞ!って、最高に気持ちが昂りますね」

−日々の観察から、創られるジャズ
「何か面白い事はないだろうか? って考えながら、毎日を過ごしています。例えばコーヒーショップで人間観察をしたり…、そこから短編映画のようにイメージが創られて、曲に繋がって行く事が多いですね。だから、私のジャズは『映像的』なのかもしれません」

−若手が引っ張る、現在のジャズ界
「例えばCD店に行くと、ジャズのコーナーって、片隅にあって、ちょっと聴こうにも勉強しなければついて行けない、ってイメージがありますよね? でも、現在のジャズ界は『若手』と呼ばれる人達が頑張っていて、すごく活気に溢れています。
最近は、ミュージシャンが一般の雑誌や新聞、TV番組で紹介される機会も増えて、今までジャズに無縁だった方々にも『音楽には、こんな表現方法もあるんだよ』って、知ってもらえたのかな?と、手応えを感じています。いずれCD店のジャズコーナーを店の中央に引っ張り出せれば、と思っているのですが(笑)」

−私の今の夢、これからの目標
「とにかく毎日、365日休み無しでライブをしたいですね。どんな小さいジャズクラブでも良いから演奏し続けたいなぁ。それが今の一番の願いですね。
目標とするところは、やはり50歳、60歳になった時の自分の音を聴いてみたい。確かに今、若いからこそ出来る事はあります。でも『継続は力なり』って言うじゃないですか? 何十年も同じ事を積み重ねている方の味わい深さって、モノが違いますよ。私もいつの日か、その域に行きたくて、今を頑張っているんだと思います」

聞き手/畑山 信行
上原 ひろみ
Hiromi Uehara
1979年、静岡県浜松市生まれ。6歳よりピアノを始め、同時にヤマハ音楽教室で作曲を学ぶ。99年バークリー音楽院に入学。在学中にジャズの名門Telarcと契約し、昨年「Another Mind」で全米デビュー。昨年、TVのドキュメンタリーで大ブレイク。現在ボストン在住。

「Another Mind」
敬愛するオスカー・ピーターソンに習い「Tom & Jerry Show」(ボーナストラック)で締めるなど、なかなか憎い演出だ。
 
「Brain」
ドライブ感に磨きがかかり、シンセを味付けに使う大胆さも。一方、リリカルで柔らかい演奏も聴かせてくれる。

YAMAHA SPECIAL GALA CONCERT
8月21日(土)
Living Arts Centre (Mississauga)
ほぼ満席に会場を埋め尽くした観客は、いきなり1曲目の「XYZ」に度肝を抜かれ、続く変化に富んだ6曲で一気に『Hiromi World』に導かれて行った。ラストは、敬愛するオスカーに捧げた「My One And Only Love」のソロ演奏。演奏終了後には惜しみない拍手が彼女を包んだ。
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