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渡辺 明日香
Asuka Watanabe
ジャズ・ボーカリスト |
| 豊かなリズムと甘いメロディーに誘われた瞬間、彼女は自分を『ジャズ・ボーカリスト』と名乗ることにした…。日本のジャズ界が注目する渡辺明日香。彼女がトロントの冬を熱くする。 |
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『アンアフェクテッド』…辞書を引くと『気取らない、影響されない』とある。この夏、渡辺明日香がリリースしたアルバムのタイトルだ。
日本のジャズチャートで堂々の売り上げ1位を記録。ノラ・ジョーンズら、並み居る大物を押しのけての快挙に、一躍注目が集まった。
無論、インタビューもその話題から始めたのだが、彼女の姿勢も『アンアフェクテッド』そのものの自然体。私自身も、すぐさまその魅力に引き込まれてしまった。
「もう『何でこんな事に?』って感じですよ(苦笑)。ありがたい評価を頂いておきながら話すのも変ですが、今回の作品は断り切れずに、むしろ仕方なく作ったものですから。
正直に言うと、私はライブが好きで、CDには興味が無かったんです。特に今は、誰でも名刺代わりにCDを自主制作できる時代じゃないですか? だから余計、存在価値が見出せなかったのも理由でしたね。
今回は腹を括ったというか『まぁ、今後の参考になるかな?』位の気持ちで作ったんです。結果は素直に嬉しいのですが、次回作は白紙です。自分に対して理由付けが無いと」
注目を集めても、決して自分のスタンスを崩さない。頑固なまでの意思と飾らずに本音で向き合う姿勢は、その経歴からも垣間見える。
「ピアノまみれの少女時代でした(笑)。最初はお嬢様気取りで楽しかったんですが、徐々に『嫌だなぁ…』って感覚が強くなって。
ピアノって座って演奏するでしょう?私、苦手なんです。どうせなら立ってステージを縦横無尽に動かないと(笑)。だからギター片手に『ロックシンガーになる!』って真剣に思った事もあります。結局、ギターが壊れて挫折したんですけどね(笑)」
私立の中高一貫の音楽科に合格した時、両親は『次は芸大か音大』と期待していたと言う。しかし、一度感じ始めたピアノへの違和感は、徐々に苦しみへと変わっていった。
「卒業と同時に、『もう音楽辞めた!』
って、フリーター宣言。何年かはバイト↓飲み会の繰り返しでした。ただ、何か満たされない感じでしたね。
そんな時、たまたま有線で流れていたのがレイラ・ハザウェイという歌手が歌っていた『昼も夜も』。これを聴いた瞬間『よし、私は今からジャズ歌手になる!』って決心して(笑)。すぐ『ケイコとマナブ』を買いに行って、ボーカル教室をチェックしました」
結局、ボーカル教室は肌に合わず、ほとんどを独学で学んだ。多くのミュージシャンが誰かしらの師事を受けている中、その手法も異色である。
「まぁ、試験があるわけじゃないですからね(笑)。とにかくやってみようと…まず、名前を知っているCDを買って、気に入ったら繰り返し聴き込む方法で勉強しました。その中で特にのめり込んだのは、アーネスティン・アンダーソンでしたね。レイラ・ハザウェイですか? うーん、キッカケにはなったけれど、あれっきり(笑)。で、その後は月に1、2回ほど都内のジャズクラブで歌わせてもらっていました」
彼女の歌は、中高音の伸びを生かしたスタイル。原曲をこねくり回して歌う歌手が多い中、最もシンプルであり、最もごまかしが効かない歌い方を選択している。そんな彼女に興味を持つミュージシャンも増えていく。その中には故・ジョージ川口や日野皓正、ジミー・スミスといった錚々たるメンバーが名を連ねた。
「運もありますが、人との出会いや繋がりって大切ですよね。私の場合は、一緒にステージに上がってくださった先輩方に次の方を紹介されて、そこでまたチャンスが増えて…の繰り返しでやって来ました。衝撃も刺激も数え切れないくらい頂きましたね。
今は、月に20日ほどライブで歌っていますが、メンバーはあえて固定していません。毎回違ったミュージシャンとセッションする事で何が起こるか? どんな仕上がりか? その期待があるから『CDよりライブ』なんて言っちゃうのでしょうね(笑)」
今月、彼女はトロントで行なわれる『日加ジャズ・エクスチェンジ』に出演する。日本とカナダのトップミュージシャンによるセッション。初の海外ライブとなるが、あくまでも『アンアフェクテッド』の姿勢で臨む。
「私のモットーは『人生勢い』ですから、チャンスと場所があるならどんどん歌いたい。とにかく、気負わずに楽しみたいですね。何処に行っても自分のやるべき事を正直に全うしたいという気持ちだし、歌を選んだ信念を貫く思いでステージに立ちたいと思います」
インタビュー/畑山 信行 |
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渡辺 明日香
Asuka Watanabe 横浜生まれ。4歳からピアノを学び、中学、高校を通じて私立女子校の音楽科にてピアノとクラシックの専門教育を受ける。卒業後、一度は音楽の世界から身を引くものの、有線放送から流れるジャズを聴いて開眼、ピアノからヴォーカルヘと転向する。
その後、プロ活動を開始し数多くのトップ・ミュージシャンとの共演を果たす。また、この頃より「スイング・ジャーナル」、「ジャズ批評」などのジャズ専門誌において『要注目アーティスト』として紹介され、話題となる。
今年8月にリリースされたファーストアルバム「Unaffected」がHMVなどのジャズチャートで1位を獲得。
小悪魔的ルックスと、難しい曲を難なく歌いこなす歌唱力で、その将来性が大いに期待される若手ヴォーカリスト。 |
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「Unaffected」
彼女が得意とする、スイング時代の「古き良き歌」を完全に自分のものとして歌いこなす。曲によって目まぐるしく変化する『天賦のマジカル・ヴォイス』の魅力が充分に詰まった、衝撃のデビュー作。 |
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渡辺明日香初の海外ライブは、ここトロントで!日加修好75周年記念事業
日加ジャズ・エクスチェンジ2004
12月2日(木)・3日(金)
@Top O' The Senator(253 Victoria St.)
OPEN 20:00、START 21:00
チケット $30.00 |
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