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トロントの各界で活躍する著名人にインタビュー

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北島 康介
Kosuke Kitajima
水泳選手
アテネ五輪、競泳で2個の金メダルを勝ち取り、世界中にその雄姿を見せつけた男、北島康介。今年7月にカナダで開かれる世界選手権へ向け、練習を再開した水泳界最速の男が本誌に語った。

1分00秒08。ゴールタッチした瞬間に日本中が震撼した。
ハンセン(※)を隣のコースに置き、スタートから仕掛けた。3位での折り返し。後半の強さを生かし、じりじりとトップとの差を縮めた。そして僅差でハンセンを振り切った。金メダル。電光掲示板に、そして世界中の水泳ファンの目に『Kosuke Kitajima』の名前がくっきりと刻まれた。100メートル平泳ぎとしては32年振りの金メダル。競泳としてもバルセロナの岩崎京子選手以来の快挙だ。

しかし、当の本人はいたって自然体。激闘から一夜空けての記者会見では、「箱がないんですよ、これ」とジャージのポケットに金メダルを無造作に突っ込んできたという。「ハンセンとやはり一騎打ちになると思っていた」という金メダルレースについては、「無心で、なおかつ冷静に泳げたかなと思います」と静かに語った。

そんな北島が水泳と出会ったのは4才の時。
「4才の時に現在所属している東京スイミングセンターの夏期短期教室へ幼稚園の友達と参加しました。その後、友達は引き続き教室に入会したのですが、僕はその時点で入会しませんでした。でも秋になって、他の友達も教室に通っていることを知り、自分も入会したんです。その時点で僕は5才でした」

北島は10才で水泳大会50メートル平泳ぎ全国優勝を果たす。「やれば出来る」と実感した。
「憧れていた林享選手の隣で一緒に泳がせて頂いたことがあったんですよ。それで水泳に対する思いが深くなり、頑張れましたね。もちろん、練習がキツイと思うことはありますが、小さい頃は練習を休んだことはありませんでした。友達に会うのが楽しみでスイミングに通っていた部分もありますね」

幼い頃から水泳一筋。水泳をしていない自分は考えられないという。
「オリンピックの後は2カ月ほど休養を取ったのですが、今は練習を再開しています。週6日泳いでいますよ」

厳しいトレーニングは、来たる7月にカナダ・モントリオールで行われる世界選手権へのチケットを手に入れる為だ。世界選手権は水泳単体で行なわれる最大の大会で、隔年7月に開かれる。文字通り、世界中からトップクラスの水泳選手達が集まる国際的な大会だ。

「残念ながら僕は、これまで一度もカナダに行ったことがないんです。でも、4月の日本選手権で出場権を得たらモントリオールへ行くことが出来ます。出場することになったらカナダ滞在中の方は是非、応援しに来てください」

世界選手権へ意欲を見せる北島の目標は、昨年ハンセンに奪われた世界記録の奪還。
「世界記録はまた取り返したいと思っています。但し、練習を再開したばかりなので、それ以外の目標はこれから設定していくことになります。将来的な大きな目標はありますよ。もっと、夢、希望、感動を与える選手になりたいですね」

有言実行男と呼ばれる北島の周囲のプレッシャーを跳ね除ける力強い言葉からは、みなぎる自信が感じられる。
「有言実行と言われても、自分ではあまり意識していないですね。周囲に惑わされず、自分を持つことが大事だと思います」

高校時代、シドニー五輪に参加して注目を集めたときも「大きな大会に出たからといって、自分自身の心の変化も、周りからの見方も変わったところはない」と語り、大物ぶりを見せた。日本中が手に汗握って声援を送ったこの青年の心境には変化があるのだろうか?

「そうですね…今は、その頃より注目されるようになりましたね。オリンピックが終わって名前と顔が知られるようになって、外に出るときは帽子をかぶるようになりました。今まで、水泳に関心がなかった人が、オリンピックをきっかけに少しでも水泳に興味を持ってくれれば嬉しいです。特に子供達。小さい子たちと一緒に水泳界を盛り上げていきたいですね」

これからもずっと水泳を続けていき、「じっちゃんになっても水に入っていたいですね」と言う北島。日々勉強、日々努力というシンプルな言葉のもと、「どんなときでもベストをつくしたいと思っている」と熱く語る。そんな日本が誇る21世紀の寵児は今年、どんな感動を我々にくれるのだろうか。
(本文中、敬称略)
インタビュー/西尾 裕美

※ブレンダン・ハンセン選手(米国)現在100Mと200M平泳ぎで世界記録を保持するアメリカのホープ
北島 康介
Kosuke Kitajima
1982年9月22日生まれ。東京都荒川区出身。身長176cm、体重68Kg。日本体育大学。大学院進学予定だが、セリエAで活躍する中田英寿も所属するPR会社「サニーサイドアップ」とマネージメント契約を結び、競技に専念出来る体制を整える。00年、100m平泳ぎで8年ぶりの日本記録を更新し初優勝、注目を集める。同年のシドニー五輪では100m平泳ぎで4位入賞。02年8月、パンパシフィック選手権100m準決勝で、1分0秒34の日本記録(世界歴代4位)をマークした。10月に行なわれたアジア大会では200mで2分9秒97の世界記録樹立。そして、昨年行なわれたアテネ五輪・競泳で100mと200m平泳ぎで金メダル、メドレーリレーでは銅メダルを獲得。金メダル獲得後、プールから上がって述べた「チョー気持ちいい」というコメントが流行語となる。
 
Competition Information
競泳日本選手権 於:横浜国際プール
日 程:4月21日(木)〜24日(日)
7月にモントリオールで行なわれる世界選手権の競泳代表の選考も兼ねて行なわれる。昨年までは3年連続で6日間日程で行われていたが、今年は4日間で行なわれることになった。詳細は日本水泳連盟のウェブサイトに後日、アップされる予定。

日本水泳連盟ウェブ:
http://www.swim.or.jp

モントリオール世界選手権(Montreal 2005)
日 程:7月17日(日)〜31日(日)
(競泳は24日〜31日)
チケット料金:CA$20〜
1976年のモントリオール五輪開催以来初の、北米で開催される水泳世界大会。注目の競泳のほかにも、飛び込み、シンクロ、水球などの種目が楽しめる。
大会公式ウェブサイト:
http://www.montreal2005.org

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