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トロントの各界で活躍する著名人にインタビュー

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Kathryn Otoshi
キャサリン・オオトシ
児童文学作家・イラストレーター
たんすの引出しに眠る片方だけの靴下。もう片方はモンスターが食べてしまったの? ワイルドな子ども達のイマジネーション。もっともっと膨らませてあげよう。

小さな女の子エミリーのイマジネーションの世界を描いた絵本『What Emily Saw』で、最高児童文学賞(Bay area Independent Publishers Association、米サンフランシスコ)に輝いた日系アメリカ人作家、キャサリン・オオトシ氏。今回は、アメリカだけでなくトロントの子ども達にも夢を届けるため、『ALOUD: a Celebration for Young Readers』に参加した氏を、夏の太陽が輝くハーバーフロントに訪ねた。

オオトシ氏は日系3世。しかし、アメリカに住む他の少数民族家庭の例にもれず、完全なアメリカ人として教育を受けたため、日本語は全く話せないという。

「モザイク文化といわれるカナダとは違い、アメリカでは、少数民族はなるべくアメリカに馴染もうとする。だから、日系人である私も、『アメリカ人』として育てられました。今思うと、日本人らしい名前をつけてほしかったですね。でも、絵本から日本が感じられると言われたことがあります。不思議ね」
そう笑うオオトシ氏、昔から自分で本を書いてみたいという願望があったというが、大学での専攻は建築。その後、デザインやペインティングを学び、ジョージ・ルーカス監督の「Industrial Light & Magic」にアートディレクターとして参加する。

「Industrial Light & Magicには、7年間勤めました。仕事はとても楽しかった。でも、やっぱり本が書いてみたいと思いました」

そして一念発起の末に書き上げたのが『What Emily Saw』だ。
「身近にあって普段は当たり前だと思いがちなモノやコトの中に、一番大切なものがあることを子供達に伝えたかったんです」

主人公が女の子であることを意識して全体的にメルヘンチックなイラスト、装丁でまとめられているところにも、細かい気配りが感じられる一冊だ。

そしてエネルギッシュなオオトシ氏は、すぐに2冊目の執筆に取り掛かる。タイトルは『Simon & the Sock Monster』。サッカーの試合を次の日に控え、大切な「勝利ソックス」の片方をなくしたサイモンが、もう片方の靴下を食べているというモンスターに立ち向かう。

「2冊目は男の子が主人公なので、なるべくビビッドな色使いにしました。幸運の靴下に頼らなくても自分の力で解決することが出来るという、少年の小さな自立を描いています。そういう自信が子どもには必要。いつまでもブランケットで守られていてはいけないんです」

このソックス・モンスターの話は、オオトシ氏のご主人が何年も前に話してくれた物語だという。

「私の家では、30足以上の靴下が片方だけ無い。世界中のどこの家庭でも起こることですよね。もう片方のソックスは、一体どこにいったんだろう? そんな小さな疑問から始まったお話です。小さな頃は、ユニコーンやドラゴンを信じてましたし、想像の世界へつながるドアを開けることは、こども時代の大切な経験ですよね。そんな経験の一助になりたくて、絵本を書いています」

現在オオトシ氏は、サンフランシスコでご主人と2人暮らし。子どもを愛する氏だけに、早く母親になって家族を育てたいという。

「子どもを育てることと、仕事を両立することは大変だろうけど、新しい発見もきっとあるはず。子どもから学ぶことを仕事に生かしていけたら良いですね。きっと、もっと素晴らしい作品が出来ると思います」


そう語るオオトシ氏は現在、既に次回作に取り掛かっている。リズ・ホッキンソン作の『Marcello Moustriani: The Movie Mouse』だ。本作ではイラストとデザインを担当している。
「原作を読んで、是非イラストを描きたいと思いました。ストーリーに応じて絵の雰囲気も少しずつ変えていきます。物語の持つメッセージがより読者に伝わるようにね」


そう語るオオトシ氏は現在、既に次回作に取り掛かっている。リズ・ホッキンソン作の『Marcello Moustriani: The Movie Mouse』だ。本作ではイラストとデザインを担当している。
「原作を読んで、是非イラストを描きたいと思いました。ストーリーに応じて絵の雰囲気も少しずつ変えていきます。物語の持つメッセージがより読者に伝わるようにね」


子ども達の想像力と好奇心を掻き立てる絵本の魔法。それは心豊かな大人になるのに欠かせないものだ。しかし、読むうちにその不思議な世界に吸い込まれてしまうのは、子ども達ばかりではない。そのマジックは、忙しい毎日に疲れた大人の心をも優しく癒してくれるだろう。


インタビュー/西尾 裕美

Kathryn Otoshi
California Polytechnic State University、San Luis Obispo校にてグラフィック・デザインを学ぶ。その後、California College of ArtsにてペインティングのMFAを習得。ジョージ・ルーカス氏のもとで7年間の就業後、「KO Kids Books」を立ち上げる。現在、自らペンを取るだけでなく、他作家作品のデザイン・イラストも幅広く手掛ける。

www.kokidsbooks.com
Information

キャサリン・オオトシ イラストレーション
www.amazon.co.jp などインターネットで購入可能。

『What Emily Saw』
$16.95(US)
少女エミリーの小さな冒険物語。子どもの想像力に驚かされる一冊。

■Simon & the Sock Monster 
$16.95(US)
家の地下には靴下を盗むモンスターがいる!? サイモンはモンスターに果敢に立ち向かうが…。

■Marcello Moustriani:
  The Movie Mouse  $16.95(US)
今年11月に発売予定の新作。オオトシ氏がイラストレーションを手掛けている。

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