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Toru
Dodo
百々 徹
ピアニスト |
| 柔らかで洗練されたピアノは世界を繋ぐ |
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滑らかな音と軽快なリズム。誰しもの心の中にするりと入ってくるピアノを奏でる百々徹(どど・とおる)さん。拠点としているニューヨークだけでなく、日本、南米などでも演奏し、高い評価を受けている彼に、今回はお話を伺った。百々さんは、トロントで行われる第35回国際ジャズ教育協会のゲスト・パフォーマーとして、そして、トロントの日系企業らによって運営されるグループ、新企会の奨学金授与式特別ゲストとして、年明けすぐにその演奏を披露してくれるという。
4歳からピアノを弾き始めたという百々さん。しかし、多くのアーティストに見られるような、音楽一筋の英才教育を受けて育ったわけではない。
「(ピアノを習い始めたのは)両親が何かやらせたかったんでしょうね。ピアノの先生が家に来て教えてくれていたことと、(自分自身の性格も)体育会系ではなく文科系だったので、続いたんだと思います。ピアノ以外の楽器では、中学の時にブラスバンド部でトランペットを吹いていたことがありますよ。ピアノは高校生になってもずっと好きで弾いていたんですが、大学は経済学部を選びました。高校の時に、どうしても弾けないパッセージがあって、クラシックのピアニストとしてはやっていけない、と思ったからです。その時は、音楽といえばクラシックだ、という思いがありましたから」
しかし、その大学でジャズと出会う。ジャズという音楽には、巡り会うべきして出会ったようだ。
「大学にジャズ研究会があったんですよ。クラシックで(演奏家としてプロを)目指すことは難しいと思ったんですが、一方で、ずっと作曲はやっていたので、ジャズという音楽に触れて、これなら出来ると思ったんですよね。ジャズで多用されるインプロビゼーション(即興演奏)は作曲ですから。一度は断念しましたが、音楽家になるという子どもの頃からの夢もありましたし、自分の思い通りに演奏できることに魅力を感じて、大学ではピアノばっかり弾いていましたね」
ジャズ・ピアニストになるという夢を抱いた百々さんは、日本の大学を卒業後、音楽の名門である米・ボストンのバークリー音楽院に留学した。
「バークリーを選んだ理由は、情熱でした。当時は、ピアニストの大西順子さんがバークリー留学からちょうど帰ってきた時で、話題になっていたこともありましたね」
バークリーでは在学中に、演奏部門で「Performance Award」、作曲部門で「Herb Pomeroy Award」を受賞、その才能を開花させる。そして、同校を首席で卒業。
「バークリー卒業後はニューヨークに移りました。いまもニューヨークに住んでいますが、学生時代に周りの友達がジャズだったらニューヨークだ…と言っていたので、彼らにつられた感じで出てきたんです。
でも、滞在するにはビザの問題がありますよね。学生ビザの残り期限もすくなかったので、長く滞在するためにアーティスト・ビザという選択をしました。今は、アーティスト・グリーンカードを取得したので、ビザの心配はなくなりましたが」
今回、ニューヨークのご自宅に電話をかけさせていただいて実現したこのインタビュー、百々さんはなんと、アフリカ、ウガンダ・ルワンダでのツアーから戻ってきたばかりだという。
「先日、ルワンダから戻ってきました。ルワンダでアフリカ大陸各国の大統領サミットが行われて、そこで演奏してきました。
アフリカには以前、ニジェールへ行ったことがあります。その時はフランス語圏のオリンピックでした。スポーツと文化の祭典で、両親がルワンダ出身のボーカリストとともに、ルワンダの音楽代表として参加しましたが、ニジェールは全然別世界ですね。日中は気温40度以上にもなる過酷な環境ですし、都会で育ってきた自分がいかに無知だったかということを考えさせられました。
今回訪れたルワンダは東アフリカににあるんですが、この辺りは水も豊富で、生活レベルは思っていたよりも高く感じました。人の感じも穏やかだし。みんなが携帯を持っていることに驚きましたね。10日間滞在したんですが、ウガンダで観光する機会があって、ナイル川の源流を見に行ったんですよ。ナイル川はビクトリア湖というところから来ているんですが、水が泡みたいに湧き出てきてるんです。この水が地中海へも(流れて)行っているんだと思うと、感慨深かったですね。本当に感動しました」
百々さんの今回のコンサートは、アフリカを訪れたメンバーでなく、昨年発表された新アルバム『DODO 3』のメンバーで行う。
「ニューヨークに住み始めて、ものの考え方などが変わってきていますし、新しいメンバーに出会って曲も変わってきている。その変化の過程を収めた一枚が『DODO 3』です。これから仕事面で挑戦していきたいことですか? 世界平和に貢献したい、なんて言ってみたいんですが、今のところ、新たなアルバムづくり、ですかね。アフリカや南米体験で変わってきた自分を反映するような音楽を作っていきたいです」
百々さんは東京出身、ニューヨークに住んで10年以上になる。彼の奏でる、洗練された都会的なピアノの音はそんなバックグラウンドを映し出しているように聞こえる。しかし、全く異なった環境で数々のインスピレーションを受け続け、常に進化しているのだ。そして来年1月、そのピアノの音色はさらに深みを増してトロントの街に響くことだろう。
〈インタビュー/西尾 裕美〉 |
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どど とおる
1972年、東京生まれ。4才よりピアノを始める。大学在学中にジャズに出会い、都内のジャズクラブなどで演奏。卒業後、ボストンのバークリー音楽院ジャズ作曲科に留学。在学中に演奏部門で「Performance
Award」、作曲部門で「Herb Pomeroy Award」を受賞する。98年に同音楽院を主席で卒業、現在はニューヨークを拠点に精力的に演奏活動を行なう。
http://torudodo.com
www.myspace.com/torudodo
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『Toru Dodo
ニューヨーク ジャズトリオ コンサート』
百々徹(ピアノ)
ジョセフ・レポア(ベース)
ロドニー・グリーン(ドラムス
08年1月7日(水)〜15日(木)に行われる国際ジャズ教育協会(International Association
for Jazz Education-2008、www.iaje.org)では、1月10日(木)17時から、Fairmont
Royal York Hotelコンサートホールにて演奏予定。
また、1月12日(土)19時から新企会(www.shinkikai.com)の新年会特別ゲストとして登場。
*チケットや詳細についてのお問い合わせは新企会(畑山tel. 416-977-2603)まで。 |
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