トロント大学の北、ブロア沿いに位置するシュー・ミュージアムの向かいに、知る人ぞ知るイタリアン・レストランがある。場所柄、急ぎ足で通り過ぎてしまいそうだが、入り口も店中もとても雰囲気がいい。ランチを食べながらおしゃべりに興じる人たち、カプチーノを脇に手紙を書く人、ここはそれぞれが好きなことをして過ごす空間だ。
カフェテリア式オーダー
この店に入ったらまず奥のカウンターで食べたい物を頼み、次いでバーの方へ移動して飲み物をオーダーする。そこで支払いを済ませ、席に着いて自分の名前が呼ばれるのを待つ。名前が呼ばれたら、カウンターにオーダーを取りに行く(持って来てくれる場合もありますが)というのが基本的な流れ。昼時は近辺で働いている人々や、トロント大学の教授らなどで満員になるこの店では、カウンター上の黒板に書かれたメニューを読みながらノロノロしていると食いっぱぐれる可能性大ですぞ! だから、そんな時は迷わずピザを頼もう(なぜなら、とっても美味しいから!!)。
ここのピザはパリパリ薄焼きクラスト。頼んだその場で、オーナーの弟アルビーノさんが生地を伸ばしてトッピングし、脇にあるオーブンへ入れてくれる。実際に作っているところを見られるので信頼性が増し、安心して美味しく頂けるのも良い。
バランスの良いトッピング
ローストされたペッパーの甘い香りとバジルの爽やかな香りが、熱々のピザの湯気にのって食欲を刺激する。ではでは! と待ちきれずに一切れ口へ運ぶ。「ほあっちっち!」。それもそのはず、そういえばさっきオーブンから出されたばかり、焼きたてだ。その熱さの中で、溶けるように柔らかくローストされた野菜と、まろやかな風味のゴートチーズが上手く絡み合う。ベースに敷かれたトマトソースが素晴らしい脇役を演じ、バランス良くクラストとトッピングの仲を取り持つ。そして外側のクラスト部分は「パリッ、パリッ」と食感も良く、香ばしい。「どこを取っても美味しいね、これ」なんて言ってる間に、ペロッと簡単に、まん丸一枚完食してしまうのだ。一見シンプルに見えるピザだが、こんな風にバランス良く作るのはなかなか難しい。そのためここは、薄焼きピザが好きな人には是非足を運んで欲しい、とっておきのお店なのである。
さて、昼の喧騒を避けたいという方には3時のおやつとコーヒーがお勧め。運が良ければオーナー夫人が作るデザートにありつける。カプチーノを付けて、優雅に午後のひと時を過ごしてはいかがだろうか。
文/岸 黄葉 |
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Pecan Tart ($2.75)
オーナー夫人のデザートは週始めでないとありつけない。取材に行った時は、時既に遅し…。写真のタルトは残念ながら夫人作ではないが、ナッツの香ばしさとタルトの甘さが苦みの効いたラテやカプチーノにぴったり。 |
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Meat Ball Sandwich ($7.50)
サンドウィッチ用のバゲットはもちろん、ボリュームたっぷりのハーブ入りミートボールもメルクリオ自家製。はみ出るくらい大きなミートボールをおもいきり頬ばって食べれば美味しさ倍増! 添えられたサラダも、ルッコラ、ラディッキオ、パルメジャンとイタリアンらしい。 |
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| シックな店内と雰囲気のあるライティング。バーカウンターの後ろには所狭しとワインが並ぶ。ワインはグラスでもオーダーできるのもオイシイところ。 |
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