エチオピア料理とはどんなものなのかとメニューを覗き込む。野菜料理、肉料理、と大まかに別れているものの、ちょっとピンとこない。そこで店長のマコエンさんにお勧めを聞いてみることにした。肉類が好きなら、ラリベラ・スペシャル、野菜メインでいきたいならベジタブル・プラッターがいいかな、とのこと。むむむ、肉も捨て難いが、今回は(年始年末に食べ過ぎたことを後悔しつつ)ヘルシーに野菜中心でお願いすることにした。
エチオピアンは野菜好き?
エチオピアン・レストランのメニューには必ず野菜料理がある。単純にエチオピアの人々は健康に気を使う人が多いのかと思っていたら「宗教上の関係で、エチオピアン・オーソドックスを信仰する人々には肉を食べてはいけない日があるんだよ。だからそういう日の為の野菜料理だよ」という答えが返って来た。なんと、毎週水曜日と金曜日、そして8月には16日間も肉を食べてはいけない日があるのだそうだ。「その代わり、そうじゃない日はタップリ肉料理をたべるよ!」とのこと。なるほど、メニューには肉料理もたくさん載っている。そんな話をしているうちにオーダーした料理がテーブルに運ばれて来た。
メキシコ人が冠っていそうな帽子の下には大きなお皿が見え隠れしている。メニューにも記されているが、1オーダーで2人前(小食の人なら3人前)くらいはありそうだ。大きなお皿にInjra(インジャー)という名のクレープパンが敷かれ、その上に何種類もの野菜料理が盛りつけされている。漂う香りは異国のスパイス、見た目もカラフルでワクワクしてくる。でも、これ一体どうやって食べたらいいの〜?
手でいただくのが正解
そして、別のお皿でクルクル巻きのインジャーも運ばれて来る。『で、これをどうすれば…』と訴えかける目でマコエンさんを見上げると「(クルクル巻き)インジャーを適当な大きさにちぎり、料理をそれで摘んで包んで食べるんだよ」と教えてくれた。
このインジャー、酸っぱいパン種を三日もかけて発酵させてから蒸し上げて作るそうだが、ふかふかと繊細な手触りと口に入れた時の仄かな酸味が実に心地よい。そのインジャーに包んで食べる料理の数々も、ゴマンと呼ばれる葉野菜のコラード料理からビーツ、レンズ豆、ヒヨコ豆、キャベツとポテトの煮物、と盛りだくさんで言うことなし。使われているスパイスもそれぞれ異なる上に、辛いものもあればちょっぴり甘いものまであって、味付けの幅がとても広いのでいくら食べても飽きがこない(ので食べ過ぎに注意)。もちろん、料理の下に敷かれている大きなインジャーをいただくのもお忘れなく。味が染み込んでいて、これがまた実にオイシイからだ。
一皿でいくつもの味が楽しめるエチオピア料理、気のおけない仲間とワイワイ囲もう。
〈文・写真/岸 黄葉〉
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Lalibela Special($20.00)
上質の牛肉を使ったタルタル風のKitfoや柔らかく煮込まれたチキン(Doro)、他ラム肉料理と肉攻め。カルダモンやバルバリなどを使うことで、より一層エチオピア料理らしさが現れる。 |
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Special Ethiopian Coffee Ceremony
($10.00)
各家庭の1日はこれなしでは始まらない、というほど重要な朝の儀式。フランキンセンス(乳香)のお香を焚きながらコーヒーとポップコーンを楽しむちょっと変わった風習を体験してみて! |
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| ▲午前中はスペシャルコーヒーに添えられるお香の匂いが心地よく広がる。夕食時、テーブルはほぼ満席になるほどの人気。 |
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