ベトナム料理レストランに行くと毎回、つい同じものを頼んでしまう、そんなあなたに是非トライしてもらいたい料理がこれだ。ベトナム語では”ボン ブァ ウェ“と呼はれる、『LINH』オリジナルの”Hue“(ウェ)スタイル、牛肉入りヌードルスープ。ベトナム料理の代表とも呼べる、PHO(フォー・スープ麺)がピリ辛にスパイスアップされ、中身も満載というオイシイ一杯。しかも、この一杯は週末にしかお目にかかれないという特別料理でもある。
生もやしサラダ!?
初めてのベトナム料理は、十ウン年前。近くのテーブルの人が食べていたスープ麺(それがフォーと呼ばれることは後に知る)を指差し、辿々しい英語で「あれください」と頼んだことを今でも覚えている。オーダー後しばらくしてテーブルに現れたのは、ライムの切れ端が添えられ、山のように生モヤシとバジルが盛られた小皿だった。『スープに付いてくるサラダかな?』とそれをポリポリとそのまま食べ、『それにしても雑なバジルの飾り付けだなぁ』などと思ったりした。食事も中盤に差掛かった頃に、斜向かいに座った客がその『サラダ』を熱々のスープ麺の中に入れてからライムを絞っているところを目撃。『ん! モヤシはサラダじゃない!?』と恥ずかしながらにフォーの食べ方を知った…。そうです、モヤシもバジルも、小皿に載っているものはスープ麺に入れて食べるもの。生モヤシはスープの浮きみに、ハーブやライムはシンプルなスープを自分好みの風味に仕上げるための大切な脇役たちなのだ。このスープ麺ももちろん『小皿サラダ』付き。間違っても、『サラダ』をそのまま食べて恥をかかないように気をつけよう!
透明スープの気になる中身
いかにも辛そうな色をしたスープをレンゲで掬う。ライムの仄かな香りが漂うそれは、思ったよりも辛くない。ピリッと舌に刺激を与えた後に広がるブロス(出汁)の真ん丸なまろやかさがあるからだろう。この透き通ったスープは口の中でコロコロと転がり、軽やかに喉元を通り過ぎる。聞けば牛豚の肉骨をじっくり煮出して取るのだとか。そのまろやかスープの中に牛肉の薄切り、骨付き豚肉、そしてベトナムソーセージなる、ちょっと変わった面々がズラリ。骨付き豚肉の脂身は意外とアッサリしていて食べやすいので、脂身だからといって嫌わずに、是非トライして欲しい。そして、豚肉と小麦粉から作られるというベトナムソーセージ。ソーセージというよりは日本の蒲鉾を連想させる、ピリ辛スープに負けないパンチのある味だ。また、メインとなる麺は丸い中太麺。つるつると箸の上を滑るこの麺は、柔らかそうに見えるが意外とコシが強く食べ応えがある。とにもかくにも、ちょっと変わったアイディアが満載なこの一杯。寒い冬にピッタリなので、じっくり楽しみながら身体を温めて欲しい。
〈文・写真/岸 黄葉〉
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Vietnamese Sausage with Steamed
Rice Flour Roles (Large)($6.00)▲
白い皮に包まれているのは塩胡椒で味付けされた豚のひき肉。モチモチした皮の食感が癖になる。添えられている4種のソーセージは全て味付けが異なる(ちょっと変わったシナモン味はマストトライ)。 |
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Spring Rolls (5 roles)($6.00)▲
豚ひき肉、人参、キクラゲ、春雨などがたっぷりと入った揚げ春巻き。ほんのりピリ辛で味も中身も、そしてボリュームも言うことなし! |
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| ▲一日中、客が途切れることのない店内。飾り立てることのない庶民的な雰囲気が常連客をリラックスさせる。 |
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