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クイーンウエストに数あるカフェレストランの中でも、「sugar cafe」はひと際かわいくて和み系のお店だ。通りに面した大きめの窓に描かれた、角砂糖をモチーフにしたロゴが目印。天井が高く、ゆったりとしたテーブル配置。元ファッションデザイナーだったというオーナーのスザンナのセンスは、店内装飾だけでなく、料理のコンセプトやメニュー作りにも活かされている。「転勤でドイツからトロントへ来て色んなレストランに行ったけど、サーブされる量がとても多いのが気になったの。特に女性なら、良質で美味しいものを少しだけ食べたい時があるでしょう? そういう時にちょうどいいレストランが見つけられなくて。それで自分でお店を開いてしまったの」ヘルシーでいながらも、満足のいく食事が出来て、のんびりくつろげるスペースを提供したかったという。
目指したのはどこにもない「sugar」流カレーソース
オーダーしたのは一番人気の「チキンカレー」。オーソドックスなメニューだけに、かえって期待が膨らむ。
キッチンから、何とも言えない良い香りが漂ってきた。さらっとしたカレーソースにはチキンとスイートピーという豆がたっぷり入っている。そしてトッピングはよく熟れたマンゴーとフレッシュコリアンダー。「うちのカレーはそんなに辛くないわよ」と笑うシェフのドーンを信じて、まずは一口。確かに、口がヒリヒリするような辛さではなく、甘さと辛さが交互に来るような複雑な味がする。そしてヨーグルトの爽やかな口当たりと、さっぱりとした後味。ジンジャーが入っているかと聞いてみたが「レシピは秘密」とのこと。メニュー開発にあたり、特別チームを編成して独自で5種類のソースを作り、そこから何度もグループインタビューを行って今のソースが完成したという。
こだわりがギッシリつまった一皿
レシピは教えられないけど…、と言って、ドーンはチキンについて教えてくれた。チキンは前日の夜から下味を付けるためにつけ込み、コリアンダーの種を砕いたものとターメリックをすり込んで、しばらく寝かせてからカレーと一緒に煮込む。これが、チキンのフレーバーを保ったまま、カレーソースによく馴染む柔らかさにする秘訣だという。さらに、トッピングのマンゴーにも一手間、サルサスパイスで下味が加えられている。そして忘れてはならないのが、このディッシュのもう一つの主役のご飯。最高級のインド産バスマティライスを使っている。バスマティライスは日本のお米に比べると長細くて独特の香りがあり、アロマティックライスと呼ばれているそうだ。ここではご飯を炊く時に、ココナッツミルク、レモンジュース、そしてレモンピールを混ぜている。素材やカロリーにも十分に気が配られていて、シンプルな一皿なのに、色んなこだわりと手間が掛けられているのだ。タイのものともインドのものとも違うカレーを作りたかったというスザンナのカレー。カレー好きで有名な日本人の皆さんも、是非試してみて欲しい。
〈文・写真/大村 絵理〉
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