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夏になると一気に活気づくのがビーチーズエリア。クイーンストリート沿いにはアイスクリーム屋さんやカジュアルな雰囲気のカフェ、パティオのあるレストランが立ち並ぶ。そんな賑やかなメイン通りから一歩入った所にある「AMUSE」は今年の春にオープンしたばかりの隠れ家的なレストラン。外からみても優雅な雰囲気を醸し出している、クイーン・アン・スタイルの一軒家は1903年に建てられたヘリテージハウス。アンティークの大きなドアを開けて店内に入ると、こぢんまりしたダイニングルームがある。自然光がいっぱい入る出窓、可愛らしいシャンデリア、白とピンクを基調にした店内はとてもロマンティック。「今までビーチーズになかった高品質な食事と雰囲気を楽しめるホンモノのレストランを作りたかった」というオーナーのスティーブは、料理もオーガニックや地元の食材、そしてカナディアンらしいメニュー作りにこだわっていると言う。
オリジナリティーの高いメニューに注目
前回訪れた時にいただいた帆立のアペタイザーが美味しかったと言う私に勧めてくれたのが、帆立を使ったメインコース。帆立に軽く火を通したものを、旬のエンドウ豆のソースと、ロブスターでダシを取ったソースの2通りで楽しめる新メニューとのこと。シーフード好きな私にもちろん異存はない。
ソースに使われるエンドウ豆はオンタリオ産。オーガニック農家から仕入れたもので、豆本来の甘さや色の美しさがしっかりと生かされている。ロブスターのソースの方は、ロブスターの殻にセロリ、ニンジン、オニオン、ガーリックなどを加えてグツグツと90分程煮た後、野菜と殻を全て取り除いたベーススープに、ローストしたレッドペッパーとバター加えてピューレ状になるまで煮詰めたもの。野菜の甘さと色の美しさが、帆立の繊細な味を引き立ててくれそうだ。
ハイクオリティーな素材に大満足
主役の帆立は、P. E. I.産のDivers Scallopsと呼ばれるもので、ダイバーたちが潜って一つひとつ、手で取ってきたもの。他ではお目にかかれない程の大きさだ。素材の新鮮さと品質を生かすには、フライパンで帆立の表面を少しきつね色に焦がし、中まで火を通しすぎないのがポイント。
肉厚な帆立にソースを絡めていただく。どちらのソースも、帆立のこっくりした自然な甘さを邪魔しない、とても良いバランスに仕上がっている。また帆立の下に隠れているのは今が旬の夏野菜、ズッキーニ。パインナッツと一緒にサラダ感覚でサッパリといただく。
オープンして間もないため、キッチンもサービスも試行錯誤しながら、月に2回のメニュー更新を目指しているという。リピーターのお客さんには前回と全く同じ料理ではなく、仕入れに合わせて新しいアレンジを加えたものや、同じ食材を使った別の料理を提案することもある。スティーブは、訪れてくれた人の食の世界を広げることが理想だと話してくれた。大切なゲストを招いての食事や、普段よりロマンティックに過ごしたい記念日などの機会に頼りになりそうなレストランだ。
〈文・写真/大村 絵理〉
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