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3月初め、厳しかった冬が小休止。数日間だけ暖かい日が続き、歩道をふさいでいた雪の塊は溶け、辺り構わず水たまりを作った。照りつける日差しは氷を突き刺す。眩しい反射で目を細めなくては歩けない。ある悲しいニュースを知ったのはそんなたたずまいの朝だった。ホーム・タウンのトロントから世界に至るまで、その鋭い感性と幅広い創造力で人々を魅了したギタリスト、ジェフ・ヒーリーが41歳の若さでこの世を去ったと書かれた新聞の記事。呆然とする僕。盲目というハンディをものともせずデビューし、独特の奏法でブルースを基盤にした自由奔放なギター・ロックを聴かせた。またジャズにも造詣が深く最近では自身の「ジャズの魔術師」なるグループでも活躍。ここのところジェフは闘病生活を送っているらしい、とトロントのミュージシャン連中は、心配しながらこぼしていたものだ。昨年、自らが経営するクラブJeff
Healey's Roadhouseで最後のコンサートと噂されたショーがライヴ録音された。恐らく本人も死を予期していて、生きているうちに残った力を振り絞って作品を残したかったのだろう。僕にとって尊敬するミュージシャンの一人であった。以前数回地元のバーでのセッションで遭遇したことが忘れられない。研ぎ澄まされた音に僕は言葉が出なかった。短い一生に数々の伝説を残し、今彼は逝ってしまった。サヨナラ、トロントの偉大なる英雄、ジェフ・ヒーリー。ゆっくり休んで下さい。"REST
IN PEACE."
ケン 吉岡
(トロント在住ミュージシャン、ハーモニカ・プレイヤー)ライブ:毎週日曜日 3:30pm
Sublime Cafe (219 Augusta, Kensington
Market) にて。カヴァーはチップ式。
ken0122yoshioka@yahoo.co.jp
www.myspace.com/kenyoshioka
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