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今から数年前、文字通りジェフから「接触」があった時の話。彼が所有していたクラブHealey'sで、あるショーを観た夜のことである。最初のセットが終わった後、僕はビールを買おうとカウンター近くに立っていた。混雑していたのでしばらく待たされる。すると後ろからドンとぶつかって来た人が。痛いなあ、誰だろ。何とジェフ・ヒーリーではないか。周知の通り彼は盲目なのだが、白い杖を手に活発に歩き回るのだ。“Sorry.”“That's
OK.” 僕とジェフとの最初で最後の会話が成立…。今では思い出のひとつだ。その夜の演奏も火花が散るような高いテンションに満ちていたことは言うまでもない。ジェフは普段座ったままギターを膝に乗せ、上からかざした手で弾くのだけれど、時々興奮して立ち上がることがある。
“SARSstock”と呼ばれたトロント復興野外大コンサート(03年)にて45万人の観客を前にした時の熱演は名場面と言えよう。CDをはじめとする音源にて世に残された彼のギターの響きは、今後も我々に感動を与えてくれるに違いない。また、前述のクラブHealey's
Roadhouseは指折りの人気ライヴ・スポットであり、トロントの音楽シーンに大きく貢献しているので、今後も長く存続することを願う。近く僕もそこでプレイする予定が入っているので、その時ジェフには草葉の陰で聴いていてもらいたい。彼に捧げるブルースで精いっぱいのハーモニカ・ソロを取るつもりだ。
ケン 吉岡
(トロント在住ミュージシャン、ハーモニカ・プレイヤー)Sarsコンサートについて詳しく知りたい人は、ウェブサイトの記事を読んでね。
http://ca.geocities.com/kenyoshioka99
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