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今回は東京からの雑学アート。
昔、タンザニアの海岸で地元の子ども達と一日中サッカーをして遊んだことがあった。ひどい日焼けで、夜になって動けなくなるほど体中に水泡ができて散々だったが、現地の人々のたくましさを感じずにはいられなかった。窓から見える空の今まで見たことのない鮮やかなコバルトブルーはちょうど大地の黄土色と補色となり、今でも鮮明に脳裏に焼きついている。
多文化主義の街トロントでは、アフロフェスタなどを通じてアフリカ大陸の文化が広く発信されている。しかし、日本でアフリカを語るとき、日本人のアフリカに関する知識の少なさを感じずにはいられない。カナダでも日本人というと「忍者と芸者」を連想する人が未だに少なからずいるが、それと同レベルかもしれない。砂漠、貧困、疫病、内戦、飢餓、かつての植民地主義が残した傷跡、といったニュースで伝えられる事象だけでなく、実はアフリカは非常に多彩な顔を持っているのだ。
現在、東京の六本木ヒルズの森美術館において開催されている「アフリカ・リミックス」と題された国内外初となる大規模なスケールの現代アフリカ美術展は、大きな反響を呼んでいる。「『今』のアフリカの魅力を大陸全土にわたる25カ国・84名のアーティストによる約140の作品で感じていただける(プレスリリースより抜粋)」という。展覧会は国別ではなく、1.アイデンティティと歴史、2.身体と魂、3.都市と大地という三つのセクションで構成されており、西欧諸国からの影響を含む様々な文化的・社会的影響と混交の中にあるアフリカの状況を的確に捉えている。
この展覧会は単なる現代美術の枠を超え、日本のグローバリゼーションにも大きく貢献するものである。また、日本のポップカルチャー以外の異国の新しい文化が、東京から世界へ向けて発信されるようになったということは、海外在住の日本人にとっては誇らしいことに思える。これからどんどんこういった「リミックス」された文化が、日本から発信されていくに違いない。
次回ワールドカップは南アフリカで開催される。大勢の日本人がツアーでアフリカ大陸に訪れることだろう。リミックスされた現代アートで、今からもっとアフリカを知っておこう。
(写真)セクション:都市と大地
だいすけ先生武谷大介(たけや・だいすけ)。
美術家。高校卒業と同時に17歳で渡米。ニューヨーク・アカデミー・オブ・アート大学院修士課程修了。一時帰国後、カナダに渡る。現在トロント市を拠点に作品を制作・発表。またラ・シタデール・インターナショナル・アカデミー美術講師として「アートの苦手な子をなくそう!」をスローガンに子ども達を指導している。その他、JAVAアドバイザー、フリーアートライターとしても活躍中。著書に「こどもの絵―eyes of a child (一莖書房)」がある。www.daisuketakeya.com
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