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トロント始まって以来最大のアートイベント『NUIT BLANCHE』がさる9月30日、10月1日に開催された。
白夜を意味するNUIT BLANCHEは、夜通しのアートの祭典としてフランスのパリで2002年に始まった。今回、トロントは街をあげてこのイベント盛り上げた。白夜の言葉通り、夜7時1分より翌朝の7時15分まで夜通し130を超えるアーティスト達が、ヨークビル地区、ユニバーシティー通り地区、クイーンウエスト地区の公園やストリート、画廊、美術館に作品を展示、また数々のパフォーマンスイベントを同時開催した。カナダ国内のアーティストだけでなく海外からも招待アーティストが多数参加し、日本から参加した中谷芙二子が注目を集めた。
彼女は1970年の万国博覧会でペプシ館を霧で覆う作品で脚光を浴びてより、世界各地の重要な展覧会に招待され続けている作家である。ある夕食会でお会いしたのだが、とても流暢な英語を独特の優しい雰囲気で話されていたのが印象的だった。ラスベガスやカリフォルニアから取り寄せた専用の機器や細かい作品の解説をしてもらったのだが、専門用語が多く難しく思えたので、やはり現物を見なくては、と会場を訪れると黒山の人だかり。今回、トロント大学の哲学の道(Philosopher's Path)に設置された大掛かりな霧の作品は、言葉では説明し難い体験型のインタラクティブな彫刻作品だ。霧の中に入ると1メートル先の視界がまったくなくなってしまったり、すぐ近くにいる人の影がぼんやり見えてきたり、また風が吹くと急に視界が開けたりと、人工的に作られた物ではなく自然そのものを感じさせ、会場となった「哲学の道」の名にふさわしい作品に思えた。会場に訪れた子どもたちは、キャーキャー歓声を上げながら楽しんでいたのだが、ミラートロント市長や川上在トロント日本国総領事も直々に作品を見学に来られ、中谷作品を満喫していかれたようだった。
ちなみに筆者も彫刻作品を出品したのだが、夜中の3時を過ぎても熱心に作品を見てデジカメで記念撮影をして回るトロント二アンには、ただ圧倒されるばかりだった。当のアーティストたちは、もうおネムなのだが…。本当に熱い夜だった。
(C Fujiko Nakaya )
だいすけ先生武谷大介(たけや・だいすけ)。
美術家。高校卒業と同時に17歳で渡米。ニューヨーク・アカデミー・オブ・アート大学院修士課程修了。一時帰国後、カナダに渡る。現在トロント市を拠点に作品を制作・発表。またラ・シタデール・インターナショナル・アカデミー美術講師として「アートの苦手な子をなくそう!」をスローガンに子ども達を指導している。その他、JAVAアドバイザー、フリーアートライターとしても活躍中。著書に「こどもの絵―eyes of a child (一莖書房)」がある。www.daisuketakeya.com
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