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16「一線入魂!」

photoドローイングとは 木炭・コンテ・鉛筆などで描いた単色の線画の事。日本では、素描、もしくはフランスからの外来語でデッサン(dessin)と言うことの方が一般的で、要するに絵を描くという事です。当然の事だけど、絵を描くから絵描きで物を書くから物書き。毎日日記をつけている人は物書きと言えるのか、毎日スケッチを描いている人は絵描きなのか…普段別の仕事をして生活費を稼いでいる僕は絵描きと言えるのか。考え込んでしまう事がよくあるんだ。
格好から入っているアーティストを見ると「違うぜ。作品に魂がはいってないぜ!」と思ってしまう事もあるのだが、結局は『一線入魂』しているかどうか、それだけなんだろうね。そういった意味では、子どもの絵、特に幼稚園の子達の作品に毎日「すげえ〜」って感動させられる。テクニックや慣れや惰性がほぼ全くない。ただ、描きたくて、描きたくて、大喜びで描く。そんな制作をしている画家がどれくらいまわりにいるだろう。子どもと違って作品を作った責任みたいなもんが出てくる画家という職業は辛いのさ(涙)。逆に無責任になってしまえば自由な線が描ける様になるとも言えるのかも(笑)。
でもね、その辛さを乗り越えていった偉大な作家の作品はやっぱり違うわ。スペインのロペスという画家は一つの風景をコツコツ描き続けて…なんと20年! 究極に突き詰めるとやっぱりそんなにかかるんかいな! 自分自身もそうしなくちゃなと、最近先生をやめて絵一本に絞ってやりたいっていう欲求に駆られてるんだよ。
おっと、でも趣味でやるんなら話は別(笑)。楽しんで描くって事が大事だよ。テクニックだったら本やレッスンで上達出来る。まず自分の頭にイメージした物を自分の手で描けるかやってみよう。それから、目で見た物をスケッチしてみよう。どう、どちらにも自分らしさが出ているかい? 日本語で考えた事を英語で話す、あのもどかしさと少し似てるのかも。だから言葉が上達する様に絵だってかならず上達出来るんだって思うよ。署名する様にフリーハンドで自分の線が描けるようになればご立派です。春だ! 「一線入魂」ドローイングしよう!


だいすけ先生武谷大介(たけや・だいすけ)。
美術家。高校卒業と同時に17歳で渡米。ニューヨーク・アカデミー・オブ・アート大学院修士課程修了。一時帰国後、カナダに渡る。現在トロント市を拠点に作品を制作・発表。またラ・シタデール・インターナショナル・アカデミー美術講師として「アートの苦手な子をなくそう!」をスローガンに子ども達を指導している。その他、JAVAアドバイザー、フリーアートライターとしても活躍中。著書に「こどもの絵―eyes of a child (一莖書房)」がある。www.daisuketakeya.com

最終更新日 : [04/08]
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