Vol. 1 子どもに自ら進んでお 手伝いを させる方法

今回から始まった新連載コラム「Dr.コノミの心コロコロサイコロジー」。トロントGTAで活躍する臨床心理学博士の許斐先生が、日常の悩みや問題を心理学の視点で説明・アドバイスします。

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あなたのお子さんは家のお手伝いをしていますか? 共働き率が日本より高いカナダでは子どもたちが家事を手伝うことが多いかと思いきや、ご両親が「うちの子は言ってもやらない」とご相談に来ることが多いです。教育心理学の権威であるアルフレッド・アドラー博士は、しつけの基本を
①優しく子どもの意思を尊重し
②きちんとしたルールを作り
③将来実用に役立つスキルを
④社会の一員として自覚しながら
⑤子どもが学ぶこと
で自信を持てるように行なうもの、としています。このアドラーの理念をもとに、今回は子どもに積極的にお手伝いをさせるコツをまとめてみました。


家事を「楽しいもの」として印象づける 小さな子どもというのは何でも大人の真似をしたがります。楽しそうなことなら尚更です。一緒に歌を歌ったりゲームのように競争したりしながら家事をしてみてください。将来自立しても家事を進んでする大人になれますよ。

「家族全員が協力して家庭を支える」という考えを教える 小学生ぐらいになると、子どもたちは決まった家事を自分の役割として捉えることができるようになります。家族というチームの一員として皆の役に立てているという意識は健康的な自我の発達に大切です。「パパはゴミ出し、ママはお料理、だから○○ちゃんはお皿を片付けてね」と教えてみましょう。

お小遣いと家事は関連づけない 10代まで何もしなくてよかった子どもたちに急に「手伝いなさい」と言っても難しいですよね。 しかし、「手伝わなかったらお小遣いなし」という決まりはお勧めできません。「お金がなくてもしばらく大丈夫」という子もいますし、親戚など家庭外からお小遣いを貰ってしまうこともあります。何より、お手伝い自体を金銭収入の一環と考えてしまい、金銭以外の労働の目的(達成感や助け合いなど)を学べなくなってしまいます。

権利をしつけに使う 自分の役割を果たさなければ何らかの権利を失うというのは、家庭を含めた社会の基本ルールです。これを有効に使うには、事前のはっきりしたルール設定、例えば芝生を週一度刈らなかったら携帯電話を3日間没収など、それをお互いきちんと守ることが必要です。「今日は誕生日だから」といった例外を作ってしまうと、ルールは必ず守らなくても良いのだというように子どもに教えてしまいます。

お互いを尊重しつつ必要なルールを守り、楽しく助け合いながら生活することを子どもに教えましょう。

 

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