Vol. 17 スマートフォンと子どもの発達

 

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近年、スマートフォン(以下スマホ)やタブレットが日常的に使われるようになってきました。それと同時にブルーライトによる視力の悪化、電磁波による脳への有害な作用の可能性など、健康への影響が問題視されています。しかし、子どもをあやすのに便利なアプリなどもあり、つい忙しい時や外出先で小さな子どもにスマホを渡してしまうことがありがちです。実は、これが以下に挙げるような能力の発達を妨げる可能性があります。アメリカやカナダを始め多くの国の小児科学会で、2歳以下ではスマホやテレビなどデジタル画面のものを使用一切させない、3歳以上5歳未満では1日1時間、6歳以上18歳未満では2時間以下に制限することを推奨しています。

自己抑制能力レストランで食事を待っている間などちょっと退屈な時、嫌なことがあって機嫌が悪い時などにスマホのアプリなどで気分を紛らわせるのが幼い頃から当たり前になってしまうと、その刺激がないときに自分のネガティブな感情をどうコントロールしていいのかわからなくなり、癇癪を起こしたり問題行動に走るようになってしまいます。

コミュニケーション能力スマホなどのインタラクティブな画面を相手に時間を過ごす分、周りの人間との直接的なコミュニケーションが減り、これが言語だけでなく、グループ内で適切な言動をとる社会的情緒の発達に悪影響を及ぼすことが最近の研究でわかってきました。

学習能力子どもは遊びなど日々の生活を通して身の周りの様々なことを毎日学んで吸収します。例えば引力という概念を学ぶ際、実際におもちゃを落としてみるなど、身体全体と眼、耳、鼻などの感覚器官で体験する方が、画面のみでの学習より効果的です。

つまり、デジタル機器を使わず、家族や友達と会話したり外で遊ぶ方が、情緒の安定した頭の良い子が育つ可能性が高いということです。大人もスマホが手放せなくなっている人が多い昨今、子育て中に自分もスマホ離れをするいい機会かもしれません。

 

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