最終回 心の健康トラブルの回避、解消法

 

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2年間続けさせていただいたこの連載も今回が最後になります。私の臨床経験で多く見てきた問題をこのコラムで毎回取り上げてきましたが、今回はそのまとめも含め、「これを覚えていれば便利」という心の健康トラブルの回避、解消法をリストアップしてみたいと思います。
適度な怒りは心の健康に良い 怒りという感情はワインのようなものです。多くの人がワインはお酒だから健康によくないと思い、全く飲まない人もいるように、怒ることも精神衛生上良くないと思って押さえ込んだり避けたりする人が多いです。でもワインがほどほどなら心臓病の予防などに効果があるように、適度に怒りを表現することもストレスを解消し、鬱や不安を防ぐのに大切です。もちろん度を過ぎるのはどちらもよくありません。

不安を基にした決断は後に後悔する 私のクリニックにいらっしゃる鬱病の患者さんの訴えで多いのが「あの時勇気を出していれば…」という後悔の念です。就職難が不安で安定した職業を選んだら意欲も達成感も湧かなくなってしまった、一人での再出発が怖くて修復不可能な結婚を長年続けていた、など数え切れません。人生の中で決断に迷う時、不安や恐怖の感情に流されないようにしましょう。周りに相談したり、時間をかけてゆっくり考えてみるのもいいでしょう。カウンセリングも効果的です。

「ありがとう」の一言で気分も人間関係も改善以前のコラムでもお話ししましたが、毎日の夫婦生活でお互いを感謝しあい、洗濯物をたたんだ、などの小さなことでも「ありがとう」と言い合えれば良い関係が続きやすくなります。子どもがお手伝いした時も「やって当たり前」ではなく「ありがとう」とその都度言えば子どもの自信とやる気を育てます。しかし一番大切なのは、そうやって感謝の意を表現することで、自分が今どれだけ恵まれているかを再確認できることです。

他にもまだまだ「心の健康法」はあるのですが、それはまたいつか別の機会にお話できたらと思います。長い間ご愛読ありがとうございました。

 

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