キャシーの日々ハッテン day.106(2015年11月6日記事)

リベラルなカナダはどう変わる?

カナダの総選挙が終わり、カナダ自由党が圧勝し10年ぶりに政権に復帰した。トロントに留学に来て以来、常に保守党が率いる保守的なカナダを見てきた自分としては、リベラルなリーダーシップでこの国がどう変わっていくのかとても楽しみである。きっと大多数のカナダ国民も同じ思いを抱いて投票したのだろう。おかげで、最近はどこに行っても選挙結果の話でもちきりだ。そこでこんなおかしな話を聞いた。

選挙の真っ只中、トロントのミッドタウンに住む知り合いの家に保守党のサポーターが訪れた。彼女はとても熱心に保守党への投票を勧めつつ、教会にも来るように誘ってきたという。キッパリと自分は自由党に投票するつもりだと彼女に伝えて、その知り合いは玄関を閉じようとした。その瞬間、彼女の声色が変わった。「自由党に投票したらどうなるのかわかってるの?」と顔を真っ赤にしながら、彼女はとんでもない議論を並べ出した。自由党が政権を握ったら、学校に性教育カリキュラムが導入されて、トロントの街全体がゲイパレード状態になってしまう。みんな裸で踊り出して、誰彼かまわずセックスをし、マリファナも合法化されて、みんなドラッグ中毒になってしまう。熱心に働いている人たちのお金が全部にホームレス支援に使われて、みんなホームレスになる。彼女の口からマシンガンのように放たれた言葉たちに、その知り合いは心底驚いたとか。ゲイフレンドリーで、社会福祉に力を入れているカナダというイメージからはかけ離れている。トロントの違う一面だ。

少しでも常識がある人ならばそんな極端な議論は笑いのネタとして流すが、彼女は本気で信じていたという。それを同じように信じてしまう人が他にもたくさんいるのかと想像すると、少し恐ろしくなってしまう。しかし、その必死な活動の効果は薄かったようで、保守党は敗れ、自由党が政権に舞い戻ってしまった。今頃、彼女は悪夢にでもうなされているのかもしれない。果たしてトロントでは毎日ゲイパレードが繰り広げられて、みんな裸でマリファナをプカプカさせながら踊ってホームレスになってしまうのだろうか。それはそれで、ある意味楽しそうだ。


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