キャシーの日々ハッテン day.25(2012年6月15日記事)

虹色の行進で歩む未来

今年もプライドパレードの季節がやってきた。街は虹色に染まって、世界各地から観光客がトロントを訪れる。ゲイである自分にとって、プライドはまるでクリスマスかのようにワクワクする。楽しみなのはもちろんイケメンたちのもっこりだけではない。実は30年前のプライドはこんなお祭り騒ぎではなかった。プライドは同性愛者やトランスジェンダーの人たちが社会から認知されるための戦いだった。派手な広告の代わりに政治的なメッセージが掲げられていたし、イケメンたちが鍛えた肉体を披露しても街中から声援をもらえることはなかった。プライドパレードに参加するだけで、仕事や家族を失う可能性だってあった。そんな状況下でプライドは毎年開催された。継続は力なりというが、プライドはまさに30年以上に渡ってトロント最大級の祭典にまで駆け上がった。今や最大手の企業がこぞってスポンサーになり、様々なメディアでも取り上げられ、プライドパレード当日にはヤングストリートが観客で埋もれる。
魅せるような体ではないあたしでも、プライドパレードは毎年歩くことにしている。観客の声援を浴びながら柵の中を歩くのは、なんだか動物園の動物になったかのようで滑稽な気もする。それでもこのパレードのおかげで理解を深める人がいたり、励まされる人たちがいると考えると、これからもこのパレードは欠かせないものだと気付かされる。いつか自分が彼氏と堂々と手をつなぎながら世界のどこを歩いても、誰からも白い目で見られずに“フツー”に歩ける日まで、あたしのプライドパレードは終わらない。そうやってみんなで虹色の未来に向かって歩くのかなんて思いながら、今年も歩こう。


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