キャシーの日々ハッテン day.33(2012年10月19日記事)

趣味のある彼とない彼

 冷蔵庫を開けると、野菜室にカメラのフィルムがごっそり入っていた。野菜室に入れようと思ってたブロッコリーをにぎりしめながら、「なんでここにフィルムが入ってるのよ?」と彼氏に聞いた。どうやら新しくヴィンテージのフィルムカメラを大量のフィルムと一緒に買ったようだ。カメラ大好きの彼曰く、フィルムは冷蔵庫で保存するのが一番良いらしいとのこと。仕方なく、ブロッコリーは野菜室から閉め出された。
 後日、それを友達に愚痴っていたら、「趣味がある彼氏を持って、幸せに思いなさい」としみじみと返された。その友達の彼氏は趣味がまったくない人のようで、彼氏と一緒にいることがすべてだと思っているらしい。「それはそれで嬉しいんだけど、たまに息苦しくもなるのよ」という彼は、たまに一人でゆっくり読書をするのもままならないとか。友達が一人で散歩したいときでも、それが向こうにうまく伝わらずに逆に傷つけてしまうことにあるみたい。恋愛をしながら、お互いに自分だけの時間を持つことが大変なことだとは知らなかった。独身時代が長かったあたしにとって、24時間ずっと誰かと一緒に過ごすのは生き地獄そのもの。あたしがブログを更新してるときに、かまってくれないから寂しいと言い出す彼よりは、多少その趣味がお互いのスペースを占領しても、黙って他のことに没頭してくれる彼の方がずっと良いのかもしれない。
 そんな彼を憎めない理由はもう一つある。別のコラム連載で毎月キャシーの写真を載せているが、彼の趣味のおかげで思い切りカメラマンとしてタダ働きをさせている。結局お互い様なので、何か言えるはずもない。そして、うちのブロッコリーはしばらく野菜室に帰れそうにない。


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