キャシーの日々ハッテン day.50(2013年6月18日記事)

「ゲイって治るの?」

「ゲイって治るの?」自分がゲイだということを母に伝えた後に、彼女は真顔でそう聞いてきた。

中学生になり、自分がゲイだという確信を日に日に強く感じるようになった頃、保健体育の教科書で「思春期に同性に惹かれるのは一時的なもの」だと読んだ。それを信じて、高校生の頃には女性と交際をしてみても違和感以外何も感じることはなかった。大学に入ってもそんな感情は消えず、何度押し殺そうとしてもなくなることはなかった。あの頃、もし誰かから「ゲイを治してあげる」と言われたら、きっと喜んで治していただろう。しかし、頭のどこかでは既にどうしようもない部分だとわかっていた。結局、ありのままの自分を受け入れるしかなかったのだ。

あれから数年経って、「治った」のは私ではなく、同性愛に嫌悪感を抱いていた母の方だ。嬉しいことに、彼女は私をありのままの人間として受け入れた。ゲイ矯正キャンプに送られなくて運が良かったとも言える。冗談に聞こえるが、自分の子どもを“治す”ためにそんなことをする親は今でもいる。同性婚が認められている南アフリカで、ゲイ矯正キャンプに送られた子どもたちが虐待され亡くなったと最近大きなニュースになった。ここまで来ると、「ゲイは治る」と信じて必死になっている人たちの方が狂気じみているように見える。先日、世界中に支部を持つ同性愛を“矯正”するクリスチャン団体が解散し、同性愛者たちに向けて謝罪をした。30年間以上もゲイを矯正しようと励んだ彼らがあきらめたわけだ。「治る」べきなのは、ゲイである私たちではなく、それを受け入れられない社会の方なのかもしれない。でも、ゲイ嫌いって「治る」の?


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