トロント市の予算案とマーケット操作の影響について

2018年2月のTREB取引総数は5,175件となり、2017年2月の7,955件から-34.9%となりました。平均価格は$767,818で、2017年同月比で-12.4%でした。新規リスティング数は+7.3%、有効リスティング数は+147.4%となっています。平均売却日数は+92.3%と倍近くもかかっており、マーケットの動きの鈍さが感じられます。物件タイプ別に平均価格を見ますと、コンドアパートの+10.1%をトップにタウンハウスが-2.9%、セミデタッチ(準独立住宅)が-8.6%、最後にデタッチ(独立住宅)が-17.2%となりました。セミデタッチとデタッチは市内/市外と共にマイナス成長でしたが。タウンハウスは市内+15.5%/市外-8.1%と場所により大きく差が出ています。コンドアパートは市内+10.7%/市外+7.6%でした。コンドがマーケットを牽引し続けているのは変わりませんね。
さて、今回はマーケットとトロント市の予算案についてお話しましょう。2008年に導入されたトロント市の不動産取得税は、以来予想を遥かに超える市の収入源となり、現在では総税収の9%程度を占めるほどです。価格上昇が続き、取引数が年々増大していたわけですから当然なのですが、最近の政策介入やレート引き上げ、ローン審査の厳格化など複合要因によるマーケットの鎮静化により、その税収は次の4年で$174ミリオン程度の減収になるとの予測も出ています。市の現在のサービスレベルを保持し開発を進めるにはその減収を補填する必要があり、不動産税(固定資産税)を含む増税などが検討されるとの見方もあります。人為的介入によるマーケット操作の影響は広範囲に渡り、時には思わぬ副作用として表れる場合もあります。もっと単純に需要と供給のバランスを取り、後はマーケットの自浄作用に任せるべきとの意見もあり、今後政府がどう対応するかが注目されます。

 


■2016年2月から2018年2月までの平均販売価格推移(出典:TREB)
※グラフはデタッチからコンドまで全てのタイプを含めたものであり、トロント市とその他GTAを含めた平均です。

 


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