カナダ イミグレ ビザ

 

 

 

カナダのイミグレ・ビザに関する3択問題であなたの知識を深めよう!

文/上原 敏靖

Q. ビザや移民申請が却下となった場合の異議申し立て、訴訟について

今月は、ビザや移民申請が却下となった場合に移民局に異議申し立てをしたり、訴訟を起こすことについて取り上げました。次のケースではオフィサーの決定を覆すことが可能でしょうか。

(2012年5月18日記事)

 

ケース(1)
連邦スキルワーカーで移民申請したAさん。大学は文学部だったが、ソフトウェアのプログラマーとしての職歴を申告した。すると職歴と学歴に一貫性がないこと、レファレンスレターに偽造の疑いがあるという理由で申請却下のレターが届いた。

ケース(2)
過去3年にわたってワーキングホリデー、ビジターとしてカナダ滞在を続けてきたBさん。今回は学生ビザを申請したが、必要書類は全て不備なく添付したにもかかわらず却下された。届いたレターには申請理由が純粋とは思えない、ビザが切れた後も滞在を続ける可能性があるという理由と、該当する移民法の条項が示されていた。

ケース(3)
カナダ経験クラスから移民申請をしたCさん。1年くらい経ってから突然申請却下レターを受け取った。レターには追加書類を要請するEメールに対して期限までに回答しなかったという理由が書かれていた。実際にはEメールは受け取っていない。


解答・解説

カナダの裁判所で争われるイミグレーションのケースの多くは、移民法の適用に間違いがなかったかどうか、申請却下処分の決定に至る過程が適切であったかどうかを争うものです。Aさんの場合は、移民法にスキルワーカーの要件として職歴と学歴が一貫しないとポイントを与えられないなどという要件はないこと、また、職歴偽造の判断をする前に、追加書類やインタビューを通じて申請者に説明の機会を与えるべきであることから、訴えを認められる可能性は十分にあります。次にBさんの場合はオフィサーの裁量権行使に濫用・逸脱がなかったかが問題になりますが、実際に”不法滞在のおそれ“があると判断する明確な基準はなく反証が難しいことを考慮すると、異議申し立ては徒労に終わる可能性が高いと思われます。Cさんのケースは、追加書類要請のEメールが実際に届いていなかった申請者による訴訟が相次いだことがあり、このような場合の申請者からの再審査のリクエストに対しては、オフィサーは”柔軟に“対応することが求められています。従って今回の正解は(1)と(3)になります。

 


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