カナダのビザ&移民事情

Vol.25
変動する審査期間を 予想する方法

(2016年4月1日記事)

 

今回はカナダのビザ・移民申請に関わる大きな問題の一つである審査期間についての一考察です。


移民申請においてコントロールできない要素は多々あるが、中でも審査期間の変動は予想がつかないものの一つだ。数年前、在外ビザオフィスのストライキが長引き、マニラのカナダ大使館では通常半年から9か月で終了するファミリークラス(配偶者、パートナー)の審査が1年以上かかった。また最近では、ここ数か月の間140日以上あったワークパーミットの延長申請の審査期間が突然短縮され、3月20日現在90日となっている。長いImplied Status期間の恩恵を期待していた申請者にとっては、逆にありがたくない話である。このように、審査期間を予想するのは非常に難しいが、手掛かりが全くないわけではない。

カナダ政府は毎年申請クラスごとに年間の永住権発行数を予め計画し、申請者が増えてもその割り当て数以上に永住権は発行しない。従って、自分が申請するカテゴリーの年間受け入れ数の変化には注意を払いたい。現政権が2016年のファミリークラスの永住権発行数増加を計画しているのは、このクラスの審査期間短縮への強い意思の表れと言える。逆に、ケアギバークラスは現在審査に4年かかっており、永住権発行予定数が減ったため今年中に改善するのは難しいかもしれない。一方、Express Entryなど受付数がコントロールされているクラスでは、永住権発行件数によって審査期間が大きく変動することはないだろう。

また、カナダ政府は審査期間短縮のために申請方法や申請要件を変更することがある。この場合、変更後しばらくは変更前の申請者と変更後の申請者の審査が並行し、結果的に変更前の申請者が損をすることになる。最近ではExpress Entry開始前には1年程度であったカナダ経験クラスの審査期間が、Express Entryが始まって以降、新システムでの申請者は半年以内に審査が終わるのに対し、旧システムでの申請者は18か月もかかっている。旧システムでの申請をキャンセルして新システムで申請し直した方が早かったという例である。さらに、申請要件が厳しくなれば一般的に申請者は減り、易しくなれば申請者が増えるので、申請者数が審査期間に直接影響することもある。

このように審査期間を巡る問題は複雑だが、状況を見て自分なりに仮説を立て、申請後は絶えず最新の審査期間を確認し、それによって柔軟に対応することが賢明と言えそうだ。

 


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