カナダのビザ&移民事情

Vol.29
不人気プログラムにチャンスあり?

(2016年8月5日記事)

 

今月はケアギバークラスからの移民申請について説明します。


2014年11月に従来の住込みナニープログラムが改訂され、ケアギバークラスとして2つのパスが作られた。新しいプログラムは住込みが必須ではなくなったが、その他の要件が若干厳しくなったため、以前ほど人気がなくなった。就労ビザ申請のために必要なLMIA(Labour Market Impact Assessment)の取得が難しくなったことや、このクラスの永住権の審査が長期化しているというニュースも敬遠される一因のようだ。しかしながら、“簡単”なプログラムほど申請者が殺到してすぐに受付停止となることが多い移民申請の現状を考えると、逆に今あまり注目されていない不人気プログラムにチャンスがあるのかもしれない。現在移民申請の有効なパスを見いだせない人は、一度検討することをお勧めする。それではこの2つのパスについて詳しく見ていこう。

チャイルドケアのパス(Caring for Children Pathway)から永住権を申請するには、移民申請時から遡って4年間のうち少なくとも2年以上、カナダで自宅もしくは雇用主の家で当該職種のフルタイム就労経験を有すること、カナダの語学力の基準(CLB)で5以上のスコアを取得し、カナダ国内または国外で高校卒業後1年以上のプログラムを修了していることが要件となっている。従来の住込みナニークラスのように、プログラム固有の就労ビザを取得する必要はない。

高度な医療を必要としている人への介護のパス(Caring for People with High Medical Needs Pathway)では、正看護師、准看護師、看護師補助、ホームサポートワーカーのいずれかの職種で2年以上のカナダでの就労経験が必要だ。必要な語学力の基準はCLB5(正看護師はCLB7)である。高校卒業後1年以上のプログラムを修了している必要があるのは、チャイルドケアと同様である。尚、正看護師、准看護師は連邦スキルワーカー(FSW)やカナダ経験クラス(CEC)からの申請も可能だ。

ケアギバークラスはExpress Entryが適用されていないので、申請さえすれば、時間はかかってもいずれは先着順で審査されるメリットがある。就労要件を満たした後はケアギバー以外の仕事に就くことも可能だ。これまでケアギバーはフィリピン人の独壇場だったが、幼少時からしっかりとしつけられ、職業上の倫理観が高く、ハードワークを厭わない日本人ケアギバーの需要は今後一層高まると思われる。

 


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