カナダのビザ&移民事情

Vol.35
OHIP申請時のローカル・ルール

(2017年2月3日記事)

 

今月はワークパーミット保有者のOHIP申請について、最近の事例を元にその留意点を取り上げます。


隣国アメリカでは医療保険制度改革の議論が盛んだが、カナダでは州政府によるカナダ国民、永住権保有者、外国人就労者を対象とした健康保険プランが確立されている。オンタリオ州では、オンタリオ州健康保険制度(OHIP)に加入するとファミリードクターや専門医での診察、年1回の健康診断が無料で受けられるので、加入資格のある人は、できるだけ早く申請したほうが良い。

しかしながらOHIP発行を担当する窓口のエージェントもなかなか手ごわい。最近、弊社スタッフがOHIPカード申請完了までに3回もオフィスに足を運んだ。スタッフのワークパーミットはオープンワークパーミットである。1回目はEmployment“Contract” を持って行ったので拒否。2回目はEmployment Letterというタイトルでほぼ同じ内容のレターを持参したところ、“Permanent”雇用の記載があるという理由で再度拒否。3度目にワークパミット失効日までの雇用を明記したところようやく手続きが完了した。OHIPのサイトには、オープンワークパーミット保有者は6か月以上のフルタイム雇用が必要と書かれているだけだが、このエージェントは就労ビザ保有者のレターに“Permanent”の文字があるのが気に入らなかったようだ。ちなみに雇用主の名前の入ったワークパーミット保有者は、このような煩わしいレターは一切不要である。

OHIPのサイトに書かれていないローカル・ルールはこれだけではない。通常OHIPを申請すると3か月の待期期間後の発行となっているが、この待期期間は申込日ではなく雇用開始日から適用されるという。したがってレターには雇用開始日の明記が必須だ。

これはサイトにも記述があるが、OHIP加入資格のある外国人就労者の配偶者、パートナー、22歳未満の子どもは、イミグレーションステータスに関わらずOHIPを申請できる一方で、ファミリークラスからの永住権申請者は、申請後のスポンサー資格を満たしているというIRCCからのレターだけではOHIPの加入要件を満たさない。

さて、スタッフの話に戻るが、一般に公開されていないルールを持ち出して申請者に余計な手間をとらせるのは、この国の公務員の仕事のやり方の典型だが、それが国全体の非効率だということをカナダ政府はもっと認識すべきである。

 


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