いのちを生きる心と身体 (2017年4月7日記事)



その16:あなたの腎臓、大丈夫ですか?

30~60歳代の友人や知人の数人が人工透析や腎臓移植を経験しました。病院とは縁なしで元気に働いていた友人が、交通事故で入院したのがきっかけで人工透析が必要な状態と診断されました。「食事や水分制限が厳しいし、透析が週に数回なので、仕事や諸々の活動に支障が生じて本当に大変! もっと早く気付いていたらと後悔しているの。他の人には私のような思いをさせたくない」と語っています。

腎臓は単に尿をつくる臓器ではなく、血液中の老廃物や毒素をこして尿として排泄し、必要な栄養素を保って体内バランスをとっています。腎機能が低下すると血圧が高くなり、動脈硬化が進んで脳卒中や心臓病の危険性が高まります。ところが怖いのは、ほとんど自覚症状がなく、気づいた時には重症化している場合が多いことです。

腎機能低下の主な原因は高血糖や高血圧。友人の場合は血糖が高かったのです。また、加齢によっても機能は低下していきます。老若男女の皆様、あなたの腎臓がどのくらいの力で働いているのか知っていますか? 生活習慣病は静かに深く進行するので、たとえ若いからといって油断はできませんよ! 日々の忙しさを理由に身体のことをついつい後回しにしていませんか? ぜひ健診を受けましょう。

予防のために、たんぱく尿と血清クレアチニン(Creatinine : 筋肉中のたんぱく質が代謝されて発生する老廃物)検査を受けましょう。腎機能が衰えていると、尿の中にたんぱくがもれ出ます。また、体内に残るクレアチニン量が増えます。クレアチニン値と年齢で、腎臓が何パーセント機能しているかを示すeGFR(糸球体ろ過量)がわかります。私の場合、クレアチニン値は低く、eGFRは年齢より10歳ほど若い機能を保っています。数年ごとに経過を追ってますが、今のところ加齢による低下はありません。60歳代半ばの友人は、足のむくみがなかなか引かないので検査を受けたら、腎機能低下(黄色信号:専門医受診要)と指摘されました。機能低下の原因には腎炎や腫瘍など様々な病気が潜んでいる場合もあるので、専門医受診が必要です。

予防として大事なのは何と言っても食生活! 塩分を控え、バランス良く栄養素を摂り、食べ過ぎないようにしましょう。そして、適度な運動と禁煙、定期受診を心がけて、かけがえのない腎臓を健やかに保ってくださいね。


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