胆石をあなどってはいけません! (2018年5月11日記事)



その24:胆石をあなどってはいけません!

最近、偶然にも2人の親友(男性と女性)が動けないほどの腹痛で緊急入院しました。急性すい炎を起こしたのです。原因でもっとも多いのは、男性の場合はアルコール、次に胆石、女性では胆石、次に原因を特定できない突発性です。彼らは、どちらも胆石が原因でした。
なぜ、胆石が原因で急性すい炎が起こるのでしょう? 消化液の1つである胆汁は肝臓で作られ、胆のうに貯蔵されます。胆汁が胆のうや胆管で固まってできるのが胆石です。すい臓と胆のうはすぐ傍にあり、すい臓からはすい管を通してすい液が、胆のうからは胆管を通して胆汁が排出されます。その出口は、十二指腸の同じ場所につながっています。もし胆石が出口に詰まると、胆汁がすい管へ逆流したり、すい液の分泌が妨げられてすい管の圧力が増したり等、様々な問題が起こり、胆管やすい管に炎症が広がります。また、すい液がすい臓自体を溶かしてしまう自己消化が起こることもあります。主に、へその上からみぞおちまでの激しい痛みが起こります。すい臓は背中に近いので、背中や腰に痛みを感じることもあります。吐き気、嘔吐や発熱を伴うことも。重症化すると、血圧が低下してショック症状になり、命にかかわることもありえます。
2人の親友は、入院後直ちにすい液を分泌させないための絶食指示と充分な点滴治療を受け、1週間ほどで全身状態が安定しました。胆石をそのままにしておくと再発しやすいので、その後に胆のう摘出術を受けました。親友(女性)は「この数年胃の不調が続き、胃カメラを受けても何も悪くないと言われていたの。手術後はその不調がウソのように解消されたわ」と。臓器の異常は、私たちが考える以上に身体の中で繋がっていることを実感します。
40歳以上になると胆石の出来る人が増えます。高コレステロールや高エネルギーの食事をいつも摂っていると、胆のうにコレステロール結石ができやすくなります。過度の肥満にならないようにしましょう。一方で、 ダイエットなどで食事回数を減らすと、胆のう収縮が不規則になり胆石ができ安くなるので、三度の食事を規則正しく摂ることを勧めます。女性ホルモンの変化が起こる閉経後も要注意ですね。検診により胆石が発見された場合は特に食事には気をつけ、継続した観察をきちんと受けましょう。


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