蔵の道其の二十八(2014年11月7日記事)

日本の大きな日本酒試飲会―その4―

今まで様々な試飲会を紹介してきましたが、今回で試飲会については最後のご紹介となります。それは日本酒の熟成酒だけを集めた「長期熟成酒を味わう会」です。

この試飲会は全国各地で長期熟成酒に力を入れている蔵元が集まり作った「長期熟成酒研究会」が主催しています。毎年6月に研究会の総会が開催されますので、それに合わせ開催しています。


日本酒は古くなると悪くなる、置いておくと酢になる、など、日本ではまだまだ俗説が飛び交っていますが、日本酒にも長期貯蔵をしておいしくなり、その変化を楽しむ酒があるのです。

日本では酒税法の関係で、明治時代に長期熟成酒がなくなりました。このあたりの歴史などは今後このコラムで「長期熟成酒」を取り上げますので、そちらでお話しするとして、今日は長期熟成酒を味わう会とはどんなことをするかをお話ししたいと思います。

まず、長期熟成酒ですから、様々な個性的なお酒が集まります。冷蔵庫で10年貯蔵した変化が少ない熟成酒から、常温で5年から20年貯蔵して褐色に変化した熟成酒まで、実に様々なお酒が集まります。ある意味、1番個性的なお酒が集まるのが、長期熟成酒を味わう会だと言えるでしょう。このような、個性の強いお酒には、料理も必然的に相性の良いものが多くあります。

長く常温で寝かせた熟成酒には、ブリの照り焼きやすき焼きなどの味の濃い料理、またチーズや生ハムなども用意されます。冷蔵庫でじっくりと低温で寝かせた熟成酒には、焼き魚やマグロの刺身など比較的軽めのつまみを合わせます。酒と料理のマリアージュを楽しむことができるのが、この長期熟成酒を味わう会の特徴とも言えます。

また、数年前には、80年熟成の超貴重な熟成酒の開封式などを開催し、80年のロマンをみんなで堪能しました。超上質なコーヒーのようなコクと、カラメルを上品に焦がしたような味わいでした。

超個性的なお酒と、個性的なイベントに興味のある方は、是非参加してみてください。特に料理と熟成酒の愛称研究は、本当に面白いですよ。

● 長期熟成酒研究会
www.vintagesake.gr.jp



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