サンドウィッチのなかみ (2013年2月1日記事)

Vol.40 リベンジ

この冬どうもお金の減りが早いのだ。母の年金が入る口座から一定の諸経費は毎月自動引き落とし。といっても本人は数年前から通帳をチェックしなくなったから知らない。その口座から現金を引き出す用事も無いので私も気にもしていなかった。だが先日、記帳をしてみてゾ〜ッとした。そう、くせものは電気代。なぜこんなに東京電力に払わなければならないのか? ほうって置いたらこの口座は東電に食いつぶされる! それに来年春から消費税が上がるのだ。実家の財政対策はまずここから、とノロシをあげた私。

実家は木造で母屋は50年以上経っている。当時の建築基準はあまり断熱材に拘っていなかったようだ。子どもの頃、電気は空気のような存在だった。電気代も安かったに違いない。父の生存中はどこも床暖房で家中がポカポカ温かった。今この家は暖房をしていないと巨大冷蔵庫と化する。それでも電気代が恐ろしくて私は使用後、電源を切って回る習慣がついてしまった。だが90歳の母の居場所は暖かく快適にしよう、と床暖房やコタツ、テレビ、天井の冷暖房器、トイレの暖房など、電力の依存度が高い。こんなことをやっていては問題の解決にならない。母を含めた生活スタイルの改革がここに始まる。

まず、外付けの電気メーターの数値を読み、そこから節電しながら現実的な電力消費量の調査を開始した。日常生活のひと区切り、約3時間ごとにメーターの上がり具合をみる。これで床暖房、天井の暖房機はすべて御法度になった。付けっぱなしの湯沸しポットもやめ、魔法瓶に切り替えてみた。コタツにあたりながら母が惰性で一人で観ながらよく居眠りもしていた大型のテレビも、2人以上の人間が同時に観るのでなければ使わないことにした。母には50wでとても温かくなるひざ掛けを買い、1人で テレビを見るときは家の中ならどこでも電波が飛ぶポータブルテレビを安く買って、それを使ってもらうことにした。これは電気代一時間約1円の消費。付けっぱなしでもたいした電気量ではない。寝室の天井の照明も220wが2つ付いているが、母が部屋にいるときは1つだけにして、夜はLEDの小さなランプを足元に置く。天気のいい日は寝室から出てもらってサンルームでポカポカの太陽に当たり、CDを聞きながら好きな雲や木を眺めてもらう。これが意外と母に受けた。
ガスで湯を沸かし発電するシステムをガス会社が薦めてきた。つまりお湯で床暖房をしろ、ということだ。

電気代は下がってもガス代が上がるのは目に見える。母の横で私もサンサンと照る太陽の恵に浸り、頭が発電したらしい。太陽光発電しようと思い立つ。タイミングよく今年の3月30日までに申請すれば国と東京都から補助金ができることも知った。練馬区の補助金は抽選。太陽熱はリアルタイムで発電し、使い切っていない電力は自動的に電力会社に1KW42円で10年間売電される仕組みになっている。悪天候の日や夜は東電から電力を買わざるを得ないが、好天気の時に売れる量が多ければあとは節電生活をすれば電気代は今より激減する。東電とどの契約を結ぶのかによっても話は変わってくる。生活に必要な容量が把握できれば、それによって取られる基本料金も下げることができる。東電は夜型、昼型、一般型など利用者にあったオプションをオファーすることで、時間帯別料金1KWに付き、約12〜40円と細かな料金体系で攻めてくる。

うちは高齢者家族なので昼も夜も電気を使っているわけで、これはまた明日私の頭が発電してから調べることにする。
太陽光パネルの取り付け工事は補助金の認可に時間がかかるため1か月後になるが、これから先日本に来たときの老後の楽しみが一つ増えた。
「売電」。響きがいい。


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