Vol. 15: 南ローヌワイン

前回は北ローヌワインについて書きましたので、今回は南ローヌのワインをご紹介しましょう。

北ローヌはローヌ川沿いに南北に100km伸びているのに対し、南ローヌは南北東西100kmずつに広がる広大な地域です。ローヌ地方は全体的に、冬はかなり寒くなり、夏は非常に暑いトロントと同じような大陸性気候ですが、南部地区では、地中海の影響を受け海洋性気候に近くなります。また土壌も水はけのよい砂利の混じった土壌で、北の花崗岩質とは異なります。気候と土壌が変わってくれば、当然育つブドウの品種も異なるわけで、北がSyrah種が中心であるのに対し、南にはGrenache(グルナッシュ)をはじめとして、Syrah、Mourvedre(モーヴェドレ)など様々な品種が植えられています。南ローヌ内で最上級のワインを造るChâteauneuf-du-Pape(シャトーヌフ・デュ・パプ)に至っては、最大13種類までブレンドが可能と定められています。常に単一品種から造られるブルゴーニュ、カベルネとメルローのブレンドが中心のボルドーと比べると、その歴史はフランスの中で最も古いのにも関わらず、ややわかりにくく、その陰に隠れがちです。また、グルナッシュ種は生命力が強いため、収穫量が多く、制限を掛けないと、淡い薄口のワインとなってしまいます。逆に言えば、収穫量が高く、ボルドーやブルゴーニュと比べ気候が安定しているので、常に一定の品質を保ち、日常的に飲む赤ワインとしては最適です。また収穫量を抑えて造られるワインは、実に濃厚な味わいで、ボルドーワインにも負けません。

南ローヌ全体をカバーするのがCôtes du Rhône(コート・デュ・ローヌ)で、スパイスとチェリーのような香りと味わいがあり、アルコール度数は14%前後と少し高いですが、酸味が少なく、ジューシーで料理などに合わせなくても、そのままで十分美味しく飲めます。是非、この秋お試しください。



今回のオススメ!
J.L. Chave Sélection Mon Coeur Côtes du Rhône 2013


 

Cotes du Rhoneとは思えないほど、スパイシーで旨みがあります。ワインコレクターが『日常用』に買い集める一本です。

 

 

 

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