Vol.03: 葡萄で変わるワインの味わい

ワインというと敷居が高く感じますが、葡萄(ぶどう)酒というと急に身近で学生時代に飲んだ甘い果実酒を思い出すのは私だけでしょうか。

ワインの大きな特徴の一つは、葡萄の実から作られること。葡萄の果汁を発酵させればワインの出来あがりです。ワインを「wine」ではなく、葡萄酒(葡萄→酒)、つまり果実の一種ととらえると、ぐっと身近に感じられるのではないでしょうか?

ワインの味わいは、「果実味」と「酸味」で構成されます。わかりやすく、果物(オレンジ)で例えてみましょう。温暖な気候から取れるオレンジは、果実味が豊富で、酸味が少なく、豊潤な味わいになります。そして冷涼な気候から取れるオレンジは果実味が少なく、酸の高い、軽くてすっきりした味わいになります。ワインも同様です。例えば、繊細な味わいが特徴のピノ・ノワール種。フランス・ブルゴーニュ産のピノ・ノワールは繊細でその奥行きのある複雑味が魅力ですが、逆に言うと、果実味が少なく、酸味も強いため、酸っぱくて美味しくないという人も多くいます。温暖なカリフォルニア産のピノ・ノワールは、果実味がたっぷりでコクがあり、同じ品種から作られたワインとは思えないくらいの違いがあります。

品質の良いワインとはこの果実味と酸味のバランスがよく取れているワインです。大量のレモンが使われるレモネードを美味しく感じさせるのは砂糖による甘味。甘味が酸味を中和してくれます。どちらか一方が強くても美味しくないですよね。ワインを飲んでみて、ちょっと酸っぱいとかちょっとドライだなと思ったら、それは果実味が足りないから。次回は温暖な地方のワインを試してみてください。逆にちょっと甘い、重たいなと思ったら、それは酸味が足りないから。次回は冷涼な地方のワインの購入をお勧めします。

ちなみにワインを「甘い」と表現しましたが、ほぼ全ての赤ワインは「ドライ(辛口)」です。白ワインは酸味とのバランスを取るため糖分を残していますが、赤ワインは糖分を全て発酵させアルコールにするので残糖分ゼロです。本来ドライな赤ワインを甘く感じるのは、温暖な気候で作られるワインは「果実味が濃縮されている」のと「酸味がない」からです。


今回のオススメ!Kim Crawford Pinot Noir


 

 

チェリーやラズベリーの果実味とやや冷涼な気候から来る土臭さ(earthy)、そして酸味のバランスがよく、基準とするのにぴったりのワイン。

 

 

 

<ワインをちょっと感じる暮らし一覧へ

<コラム一覧へ