元気をつくるカンタン薬膳 第6回目 冬に欠かせない食べ物「みかん」(2016年2月18日記事)

冬に欠かせない食べ物「みかん」

こたつでゴロゴロしながらみかんを食べる。日本人にとって“みかん”は冬に欠かせない食べ物の1つです。カナダでもMandarin Orange、Clementine、Tangerineとして手に入りやすく、最近では柚子も“Yuzu”として売られているのをよく見かけます。
みかんは、昔は上流階級の食べ物だったようですが、江戸時代に庶民に広まり、ブームになったそうです。特に冬は緑黄色野菜が獲れないため、みかんは貴重な栄養の補給源でもありました。現代では、柑橘類はビタミンCの宝庫として知られており、抗酸化作用や免疫機能を高めるといわれています。風邪やインフルエンザ、さらに生活習慣病の予防などにも効果があるそうです。


皮や筋は胃腸、咳止めの漢方薬
みかんは中医学でもよく使われる生薬の1つです。特に干した皮は、消化不良や吐き気、胃もたれなどを解消する“陳皮”として知られ、七味唐辛子にも入っています。余談ですが、鹿児島では、お蕎麦を食べる際にみじん切りにしたみかんの皮を薬味として使います。さらにもう1つ、私が中医学を学んでいた学生時代、中国人の先生は「消化を助けるから」と、みかんやオレンジを何と皮ごと食べていました。さすがに“皮ごと”食べるのは少々抵抗があると思いますが、マーマレードにすると皮の部分を美味しくいただけて栄養も摂れます。残留農薬が気になる方は、オーガニックの物を使うか、沸騰したお湯に30秒程みかんを入れてくるくる回して煮沸消毒するのがお勧めです。煮沸消毒後は冷水に入れて冷やすと皮も剥がれやすくなります。

きれいに取って捨ててしまいがちな筋の部分も、咳や痰を鎮めるほか、体内の気や血液の巡りを良くする働きがあるといわれており、大切な生薬の一部です。できるだけ取らずに実と一緒に食べるようにしましょう。実の部分は、喉を潤したり体を温める性質がありますので、のぼせやすい人は食べ過ぎないようにしましょう。香りも特徴的で、アロマセラピーにもよく用いられます。柑橘系の爽やかな香りは気を巡らせ、イライラを改善したり、冬に暗くなりがちな気分を明るくしてくれます。


入浴剤として
みかんの皮を入浴剤としてお風呂に入れると、毛細血管を広げ血行を良くし、体を内側から温めてくれます。冬至に柚子を浮かべたお風呂に入るのも、これから寒くなる冬を乗り切るための知恵です。ただアロマオイルも含め、柑橘系をお風呂に入れると肌がビリビリする人もいるので、デリケートな方は布で包んで浴槽に入れたりするなど工夫が必要です。

いろいろな食べ方や使い方があり、風邪を予防し、気分まで明るくしてくれるみかんで、冬の様々な症状に対処してみてはいかがでしょうか?



 

 

 

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