元気をつくるカンタン薬膳 湿気に負けない対処法(2017年5月19日記事)

湿気に負けない対処法

春らしくなったと思ったら、桜と同時にまた急に冷え込み、“花冷え”というにはちょっと寒すぎる、冬のような寒さに戻ってしまいました。同時に、春のトロントは雨も多く、雨と寒さで体調を崩す方も多いのではないでしょうか。今回は、雨が続き、頭も体もどんよりする、湿度の高い時季の養生法についてです。

その不調の原因は湿気?
ジメジメしたお天気が続くと、気分がどんよりし、体が重く、体調がすっきりしないことが多くなります。東洋医学では、この湿気の多い時期の体調不良を“湿邪(しつじゃ)”と結びつけて考えます。

日本は湿気が高く、おせんべいなどすぐに湿気(しっけ)てパリッとした感触が失われます。カビも生えやすい時期です。人間の体も同じで、湿度が高いと自然に体が湿気てしまい、不調を引き起こします。これが“湿邪”です。湿邪は、重くて粘り気があり、停滞しやすいという特徴があるので、体が余計な水分を含んで重く感じ、むくんだり、消化機能に影響がでて胃の不調や下痢なども引き起こします。頭はもやがかかったようにすっきりせず、どーんと重い感じがしたり、集中力や思考に影響が出たりもします。ふだんから血行が悪く、水分代謝が良くない人は特に影響を受けやすいかもしれません。

消化吸収を悪くする“内湿”
このように、体の外からの湿邪を“外湿”と言いますが、外からだけではなく、体の内側から生じる“内湿”にも注意が必要です。内湿は、主に脾胃(ひい)、いわゆる胃の機能が弱くなって生じますが、消化吸収がスムーズにいかず、外からの湿気を取り除くこともできず、体の水はけが悪くなってしまい、不調を起こす状態です。

内湿は、脾胃の機能を低下させるので、食欲不振になったり、胃でぽちゃぽちゃと水が溜まったような音がしたり、消化がうまくできないので、余分なものが体にたまり、倦怠感、重さやだるさ、疲労感を生じます。軟便や下痢の症状も現れる場合があります。

体を温め水はけをスムーズに
外湿によって引き起こされる不調は、コリアンダー、セロリ、パセリなどのハーブや柑橘類など、香りのある食材で巡りをよくし、発散しましょう。同時に利尿作用のある温かいお茶を飲んで、余分な水分を外に出してあげましょう。コーン茶、特にひげの部分は、南蛮毛と言って漢方薬に使われるほど効果があります。とうもろこしのひげは捨てずに乾燥してお茶にするのがおすすめです。

内湿によっておこる症状には、生姜や胡椒などのスパイス類を上手に使って脾胃を温め、大豆類で脾胃を元気にし、小豆、はとむぎ茶、コーン茶などで余分な水分を出す、というのがおすすめです。お白湯で胃を温めるのもいいでしょう。消化によい食事を心がけ、冷たいサラダなどは控え、野菜を摂る時には温め、蒸し野菜等にすると、脾胃への負担が軽くなります。

夏はもうそこまで来ています。少しでも体の水はけをよくし、体調を整えて、雨の多い時期を乗り切りましょう!

 

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