さっくりした歯ざわりと 優しい風味が懐かしい焼き菓子
Chimney Cake
ハンガリーの筒型ペイストリー(2011年11月18日記事)

253 Augusta Ave.

416-840-8930

古着・雑貨・食品などを扱う小さな店や各国料理店・カフェが数多く軒を連ねるケンジントン・マーケット。その一隅に店を構える「Krepesz Café」で、トロント広しといえども恐らくここでしか手に入らないと思われるレアなフードを発見! Chimney Cake という名の、このお菓子。その味と由来をご紹介しよう。

愛らしい姿と素朴な味わい

大きさは直径8センチ、高さ12センチほどで中空の筒型をした焼き菓子、チムニー・ケーキ。表側はグラニュー糖がまぶされてこんがりキツネ色だが、内側に焼き色はついていない。よく見ると、表面にらせん状の切れ目がある。その切れ目に沿ってクルクルとほどいて適当な長さにちぎり、ひと口食べてみる。表はさくっとした歯ざわりで、内側はしっとりした口当たり。舌にグラニュー糖の甘さを感じると同時に、ペイストリーから爽やかな柑橘系の味がかすかに広がって、全体の味を引き締める。気取らないシンプルな甘いパンという感じだ。

ハンガリーに古くから伝わるチムニー・ケーキ

このお菓子、本名はKürtős Kalács(クルトシュ・カラカス=煙突ペイストリー)という。ハンガリーでは古くから愛されているスナックだそうだ。「Krepesz Café」を経営するのもハンガリーから来た一家。代表として取材に応じてくれたクリスチャンによると、昔、人々が貧しかった頃、家庭でパンを焼いた時の余り生地を細長く伸ばしてストーブの煙突に巻きつけ、その熱で焼いて作ったのが始まりだという。現在では、生地を筒状の棒に巻きつけて炭火の上でくるくる回しながら焼くのが本式の作り方。しかし、この店ではハンガリーから輸入した専用の電気ロースターを使っており、小麦粉・水・牛乳・卵・砂糖・塩・イーストなどから作った生地を巻きつけた筒をロースターに入れると5分で焼きあがる。

工夫してさらにおいしく楽しく

今はカウンターで販売しているだけのこのペイストリーだが、人気が高いので今後はカフェ・メニューの中心に据えられる予定。アットホームな雰囲気のカフェで果物やクリームなどを添えて食べれば、美味しさ2倍! アイスクリームとあわせても良さそうだ。筒状の形はそのままでも可愛らしいし、半分に切って器状にするなど、工夫次第でお洒落なデザートになるので自分流にアレンジしてみるのもお勧め。ただし翌日には砂糖が溶けて生地も堅くなる。お召し上がりは買ってきたその日のうちに。
 
 
Krepesz Café

253 Augusta Ave.

416-840-8930

アクセス:S padina Ave.×College St. から徒歩6分
営業時間:月・木・金・日 11:00~19:00  土 11:00~20:00