キャシーの日々ハッテン day.16

カミングアウトは終わらない

(2012年2月3日記事)

桜の季節に日本に一時帰国をすることにしたあたし。2年ぶりの帰国ということもあって、同級生たちに久しぶりに連絡をしてみる。学生時代に戻ったかのように、ワクワクが止まらない。
しかし、そんなノスタルジックなひと時を楽しむ間もなく、衝撃の事実に気付く。「あたし、ゲイだ!」いや、そんなことは生まれたときから知ってたけど、問題は他のみんなはまだ知らないってこと。学生時代はゲイだと噂になったことはあっても、キャシーが実際にトロントでこんなにゲイゲイしいゲイライフを送っていると知る人は多くない。
そんなことを考えていた矢先、高校時代の友達からメールが一通届いた。一緒にご飯でもしようという誘いに、なかなか返事が書けない。今更ゲイだったと言うべきか、それとも、黙ってるべきか。「彼女とかいるの?」とか、「どんな仕事してるの?」とか、そんな素朴な質問にも素直に答えられない。それでは、せっかくの食事も楽しむこともできない。仮にゲイだと言ったとしても、彼が受け入れるとは限らないし、短い一時帰国じゃゆっくり時間をかけて話すのも難しい。
ゲイとして生まれたからには、カミングアウトからは逃げられない。そして、カミングアウトしてないと、恋愛のことも、友達のことも、ましてや週末のことも共有できない。そんなことでは深い人間関係を築くのは難しい。カミングアウトで終わってしまう友情もあるけれど、そこから始まる友情の方がずっと自分にとっては有意義だ。そんな結論に至って、高校時代の友達に返事を書いた。
もし彼に「彼女いるの?」と聞かれたときには、笑顔で「彼女はいないけど、彼氏はいるよ」と答えよう。