トランプ氏が第45代米国大統領に

(2016年11月18日号記事)


11月8日米大統領選が行なわれ、同日夜から全米各州で実施された開票の結果、共和党のドナルド・トランプ氏(70)が過半数である270人を超える選挙人を獲得し、民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(69)を破って当選。トランプ氏は第45代米国大統領として来年1月20日に就任することとなった。「不動産王」として知られるトランプ氏は、キャンペーン中の数々の問題発言が取り沙汰され、過去の女性蔑視発言が明るみになるなど社会的な非難を浴びており、選挙戦は終始クリントン前国務長官が優位と見られていたため、予想外の結果に国内外では波紋が広がっている。特に、これまでオバマ大統領が進めてきた医療保険、イランとの核協定、メキシコやカナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)などが反故にされるのではないかとの懸念が高まっている。9日、カナダのジャスティン・トルドー首相は「米国の次期大統領に選ばれたトランプ氏とその政権の人々と手を携えて共に歩んでいく。単にカナダ国民や米国民だけのためでなく、世界中の人々のために積極的に前進して行きたい」との声明を発表し、両国間の協力関係強化を強調した。
一方、全米各地ではトランプ氏への抗議集会やデモが相次いでおり、12日にはロサンゼルス市で約8,000人が反トランプ氏のデモ行進を行なった。デモ参加者たちはトランプ氏のイスラム教徒らに対するヘイトスピーチ、不法移住者の国外追放論、女性に対する差別的発言などに対する抗議を唱えていた。またワシントン州の州都オリンピア市では約200人が州議会前でデモを行ない、トランプ氏の大統領就任に抗議。オレゴン州ポートランド市では、抗議デモ参加者と車に乗っていた男との間で喧嘩となり、男がデモ参加者を銃撃し、重傷を負わせて逃走する事件が発生した。同日、警察はギャングメンバーとされる4人の男を逮捕した。13日にはさらに抗議行動が広がり、サンフランシスコ市、フィラデルフィア市、セントルイス市、デンバー市、デトロイト市などでも集会が繰り広げられた。トロント市でも13日、米国各地の抗議集会に呼応して、市庁舎前の広場に約1,000人が集まり反トランプ氏のメッセージを発信した。