夢の架け橋として願うこと
Joy Haywood
Pasona Canada 社長 ジョイ・ヘイウッド(2014年1月24日記事)
カナダと日本をはじめ、グローバルに活躍したい人の雇用創造を行なう「Pasona Canada」。同社を牽引する社長のジョイ・ヘイウッドさんは20年以上にわたり、人々の夢を支えてきたプロフェッショナルだ。世界を股にかけ、第一線で輝き続ける彼女を支えるものとは―?

大学卒業後、5年間マーケティングリサーチ会社に勤務した後、全く畑の違う塾の英語講師として日本に渡ることを決意したジョイさん。きっかけを聞けば、「そういう年齢だったんです」と笑顔で返す。

「カナダで数年、社会経験を積みましたが退屈になり(笑)、新しい事に挑戦してみたかったんです。元々、アジア文化には興味を持っていて最初は旅行で行くつもりだったのですが、ちょうどいいタイミングで日本での求人広告を見つけて。結果的に仕事で日本に行くことになりました」
殆ど言葉の分からない土地での新たな分野の挑戦。その不安は推し量れないが「ネガティブな経験はなかった」とジョイさんは続ける。

「他の先生方には英語を上手に喋れない人が多かったので、私と話すのを怖がっていたし、私も日本語が喋れないもどかしさで、たしかに関係を築くのに時間がかかりました。でも幸いなことに、皆さんとても親切でポジティブな環境でした。当時はインターネットもなく最速の連絡手段といえばファックスという時代。そう頻繁にカナダの家族や友人と連絡を取り合えなかったのですが、彼らに頼れない分、日本文化に溶け込むことができたんだと思います。過去には頼らないで、それを壊して目の前にあることから新しいものを学ぼうとしました」

一年間の生活を経て芽生えた、日本企業で働きたいという思いから、帰国後「Pasona Canada」に入社したジョイさん。自身の海外経験はどのように生かされたのか?

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「私たちの会社には日本人だけでなく世界各国の人がキャリア支援を求めて訪れるので、彼らが新しい土地でどん な挑戦と向き合わなければならないのか、オープンマインドに理解する姿勢をいつも心がけています。この仕事での一番の喜びは、利用者と企業の双方にとって良いポジションがマッチしたとき。でも、どんなに理想的な仕事でも大変な事はあるし、社風が合わなかったり、理想と現実が噛み合ないことは当然あります。私たちは彼らのキャリアの1ステップをお手伝いしますが、それは最後でパーフェクトなものとは限らない。人によってはまた転職する必要がありますが、多くの企業がそれに対してオープンになってきているのも確かです」

そのうえで彼女の口をつくのは、「どんな仕事でも必ず学べるものがある」という言葉だ。
「ポジティブな姿勢でいれば、どんな機会にも学べるチャンスがある。自分自身のこともそうだし、カナダの文化を学び、最終的には色々な人との出会いに結びつく。その出会いからこそ次のチャンスが生まれるものなのです」
この20年、日本企業の海外進出も目覚ましく、かつての就職・採用活動のツールに代わるインターネット、ソーシャルネットワークが定着するなど、景気と共に目まぐるしい変化の波の中で成長してきた同社。それをし得たのは、人を包み込むような彼女のリーダーとしての素質でもあるのだろうが、長年にわたり維持することは決して容易なことではないはず。この20年を支えてきたものとは?

「強固なチームを持つことに限ります。ここには長年に亘って築き上げてきた信頼がありますし、頑張らないといけないときは共に頑張る。小さいチームならではのフレキシビリティもあります。私が一番大きなインスピレーションを受けるのは、代表(パソナグループ代表・南部靖之氏)の姿勢です。彼は経営はもちろん、何よりも『人』を大事にし、その人にとって何がベストなのかを優先します。だから経営上で難しい決断を迫られるときには、彼だったらどうするかを考えます。時には経営的にベストな決断でないこともありますが(笑)。彼からはいつも学ぶことがありますね」

「オープンマインド」をモットーに、新しい経験から視野を広げるチャンスをより多くの人々に提供していきたいというジョイさん。今後の展望は?

「カナダに来る学生やワーキングホリデーの方は、1年や2年という限られたビザのため、現状支援することが難しいケースもありますが、今後は彼らのような若者に対する支援をもっと行なっていきたいです。またカナダだけでなく、どの国でもキャリアのお手伝いを可能にしていくこと。今年はよりグローバルに、国境を超えた支援によりフォーカスしていくことを目指しています」。



 
 


Biography

ジョイ・ヘイウッド

90年に渡日し、兵庫県加古川市の塾にて1年間、英語教師として勤務。帰国後、92年に「Pasona Canada」の設 立に関わる。現在は同社社長として、カナダと日本をはじめグローバルな雇用創造と人材ビジネスの発展に取り組んでいる。

pasona.com