日本の芸術が織りなす美しき共作

(2018年3月9日)


1981年、新潟県は佐渡で結成された太鼓芸能集団「鼓童」の創立メンバーの1人、小島千恵子さんによるソロパフォーマンス「ゆきあひ」。
2月17日に日系文化会館で開催された「太鼓と舞のコラボ-小島千恵子(鼓童)&永田社中」では、そのタイトル通り、1998年よりトロントを拠点に活動を続ける和太鼓・和楽器グループである「永田社中」とのコラボレーションを果たした。
当日は満席となった会場にて演目が始まると、永田社中が奏でるダイナミックかつ繊細な和の音が一瞬にして観客を魅了する。目と耳が離せない彼らの演奏が続く中、小島千恵子さんがゆっくりとステージに登場した。まるで天女が舞い降りたかのようなその舞踊は、指先からまなざしまで、身体のすべてをもって気高い表現力と存在感を放ち、新たな世界観を一瞬にて構築した。永田社中による和太鼓、三味線、唱などの高いパフォーマンス力に共鳴するかのように、小島千恵子さんの舞踊も次々と変化を遂げ、時には少女のようないたずらで無邪気な笑み、時には婦人のような控えめで健気な動作などを披露。多様なまでに映し出された女性性に、観客は深く惚れ込んだことだろう。
異なるアプローチでありながらも互いの世界観に見事なまでに介入し、さらには融合したこの夜。約2時間といえども、いわゆる日本の伝統芸術を現代の人々へと伝え続けていく者同士こそが持つ本質性が、そこにいたすべての人々の胸を打ったに違いない。
〈レポーター/佐藤梢〉


©Dave Ohashi
©Dave Ohashi
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