草間彌生の巡回展

(2018年6月8日)


前衛芸術家の草間彌生による70周年の巡回展が、今年3月3日から5月27日にかけてAGOにて開催された。長野県松本市に生まれ、幼い頃から幻覚に苦しめられていた草間彌生は、その幻覚を絵にすることで恐怖から逃れてきた。1957年にNYに渡り「クサマ・ハプニング」と称した過激なインスタレーションを披露したことで話題に。以降70年にわたり絵画や彫刻、小説や詩、映像にまで渡る芸術活動を続けてきた草間の巡回展「Yayoi Kusama:Infinity Mirrors」は各会場で長蛇の列となり、ここトロントもチケットの入手が困難なほどの大盛況となった。来場者は会場に設置された6つの部屋に足を踏み入れ、無限に広がる光のアートを体験することができる。写真を自由に撮影することができるため、インスタグラムへの投稿で会場に行けなかった人にも中の様子を伝えられる所が、現代の展示らしいと言える。しかし、実際に「無限の部屋」体験をした人は皆、言葉や写真では伝えきれない特別な感動を覚えたことは間違いない。ほか、90点以上の絵画や彫刻なども展示され、草間彌生が20世紀と21世紀を跨いで貢献してきた、70年間のアートの集大成を思う存分堪能できる機会となった。










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