ありのままの自分を表現し、「no one」から日本を元気にする存在へ
MunizO
ロックバンド 無二三(2016年8月19日記事)

MunizOは「寿司」より知られるモンスターバンドになりたい

今年3月、TaroとJiro、Yutaの3人がトロントの地に降り立った。TaroとJiroは日本でメジャーレーベルと契約しミュージシャンとして活動していたが、わずか1年半でメジャーをやめ、プロドラマーとして活動していたYutaを迎えて、MunizOを結成。自らの意志で活動拠点を海外に移す決意をした。まったくコネクションのないこの地で、オープンマイク、路上ライブなどの活動を始め、現地メディアが注目。徐々に地元ファンもつき、5月にはクイーンストリートの老舗ライブハウスHorseshoe Tavernでライブを行なった。その後も着々と地元ファンを増やしている3人に、お話をうかがった。

―まずトロントに来ることになった経緯を教えてください

Taro「もともとイギリスに行くことを考えていたんですが、ビザ事情の関係で難しくなってしまって、ロックシーンが栄えていて、長期間活動できる場所を探しているうちにトロントに辿り着きました」

―メンバー全員海外での演奏経験がありますね


Yuta「僕は去年の4月から7月までの3か月だけロサンゼルスの音楽学校にいました」

Taro「僕ら2人は『TarO & JirO』として活動していたんですが、その時も海外での活動が多かったですね。2009年にイギリスに留学したんですが、11年以降は音楽コンペティションでフランスやドイツに行ったり、アメリカで路上ライブツアーをしたり。そんな時、日本のメジャーレーベルから声がかかって、13年から1年半ほどメジャーアーティストとして活動しました」

▲Yuta

―そんな3人が出会ってバンドを結成したのはいつですか

Taro「今からちょうど1年ほど前です。実はちょっとしたミラクルがあるんですよ。ファースト・ミニアルバムに『no one』という曲があるんですが、この曲ができたのはまだメジャーにいた頃で、この曲が完成した瞬間『あ、これ、次のバンドのイメージにぴったりだ。これがあったらいける』と直感しました。で、リズムが独特のこの曲にはドラマーがいないと絶対成り立たないと思ったんですね。Jiroが書いた歌詞は『no one』というフレーズをよく使っていたので、タイトルは『no one』にしました。その後しばらくしてメジャーを辞めてから、次のバンド名をどうしようか、という話になった時、僕らが飼っている亀の名前『ムニゾー』が候補にあがり、『無二』はユニークという意味だし、じゃあ、バンド名は『MunizO』にということになりました。で、よくよく考えると『ムニゾー』は数字で書くと『無(ゼロ)、二、三』なんですよ。これって1がない=ノー・ワン=『no one』。MunizOを始めるきっかけになった曲『no one』につながるんですよ。さらに…」。

Yuta「さらに何がミラクルかっていうと、僕、音楽学校に通っていたロサンゼルスから日本に帰国する前に、バンクーバーに一週間滞在してたんですけど、最後の夜に、明日からどうしようって考え込んでいたんです。まさにその時、対バンで一度だけ会ったTaroから『一緒にやろう!』っていうメールが届いたんです。僕にとっては救いでした。『no one』のデモを聞いた時、『これに賭けよう』と思いました」

—トロントで路上ライブを始めたのはいつ頃からですか?

Yuta「4月になってからです。けど、まだ吐く息が白かった(笑)」

翌月5月には初めてのライブを行いましたね

Taro「記念すべき1回目のライブは5月30日、かつてローリング・ストーンズがライブをやった老舗バー、Horseshoe Tavernでやりました。純粋に路上を通してできたファンの人たちが100人以上来てくれて、僕らの歴史が変わったすごい夜でした。その後すぐに、チケット有りの2回目のライブが決まりました」


▲Taro


—その後、トロントスター紙に路上ライブの様子が写真付きで大きく取り上げられましたね

Taro「あのスポットは他のバスカーが教えてくれました。路上ライブをしていると、カメラマンやビデオグラファーが撮らせてほしいと言ってきたりします。路上はある意味、最高のステージですね」

—影響を受けたミュージシャンを教えて下さい

Taro「3人が共通して影響を受けているのはYutaのTシャツを見てもわかるとおり(上写真参照)、レッド・ホット・チリペッパーズ。でも、実は日本のアーティストもすごく好きで、3人共通しているのは中島みゆきです」

Jiro「ちゃんと心で聴いているんですよ、流行りや見かけじゃなくて」

Yuta「ドラマーではレッド・ホット・チリペッパーズのチャド・スミスっていう、身長8メートルくらいある(笑)デカい人とKornのレイ・ルジアーですね。あと、専門学校時代に特別講師として来たアメリカ人ドラマー。日本のスタジオミュージシャンは譜面を見ながら演奏します。それが僕にはまるで、答えを見ながらやっているみたいに見えた。そのアメリカ人講師は音源通りにやらず、自由に表現していて、すごく格好良かったんですね。それ以来、洋楽を聞きまくりました。26歳になった今は、中島みゆき。本気で歌詞を書いてるのがわかります。歌は日本の80〜90年代が好きですね」

—MunizOのゴールは何ですか?

Taro「単刀直入に言うと、『日本人初の世界に通用するモンスターバンド』になることです。寿司よりも知名度を上げる、そして、自分たちの音楽を世界中の人に聞いてもらいたい。海外の音楽フェスでトリをつとめるくらいの実力と自信はあります」

Jiro「目先の目標としては、北米のレーベルと契約して、CDをリリースすること。そして北米ツアーをやって、さらにはワールドツアー、最終的に大きくなって日本に戻りたいです」

Taro「あと、たとえば、イチロー選手。彼のように自分の信念を持ってずっと頑張っている人は心底格好良い。僕らもある意味、そういう存在になりたい。そして、次の世代に、自分もやりたいことをやろう! って思ってほしい。若い人たちがもっと好きなことをやって元気になったら、日本ももっと元気になるはずだから」。

▲Jiro


今後のライブ・スケジュール
日 時:8月27日(土)20:30~
場 所:Lee’s Palace(529 Bloor St. W.)
入場料:$7(入口にて購入)*19歳以上

Biography

ムニゾー
ボーカルとギターを担当するTaro、同じくボーカルとギターを担当するJiro、それにドラムを担当するYutaの3人編成バンド。兄弟のTaroとJiroは「TarO & JirO」としてイギリス、フランス、ドイツ、アメリカなどで演奏活動を展開していた。2011年にフランスの音楽コンペティションで優勝。2013年より1年半のみメジャーアーティストとして活動後、メジャーレーベルを離れる。メジャーアーティストのサポートドラマーをしていた、プロドラマーのYutaを加えMunizOを結成。2016年3月にトロントに拠点を移し活動中。

サイト:munizo.com