NEXT MUSIC FROM TOKYO Vol.6
日本のインディーズバンドがカナダで熱いライブを披露

トロントで5月16日(金)に行なわれるThe Rivoliを皮切りにモントリオール、バンクーバーの3都市にてライブを興行するNEXT MUSIC FROM TOKYO。今年で6回目を迎えるこのイベントは、日本からインディーズバンドを招待し、日本のライブハウスで繰り出される日本独自のアンダーグラウンド音楽の魅力をカナダに広めたい!という熱い思いから誕生した。このイベントを主催しているのがトロント在住のスティーブン田中さん。出演バンドを自らの目で選び、彼らを自費でカナダに招いている彼に、イベントにかける思いと今回の出演バンドについて話を伺った。

▼スティーブン田中さん

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―まず、このイベントを開催しようと思ったきっかけを教えてください

「6年前、旅行で日本に行った時にインディーズのライブを見て、すごい衝撃を受けたんですよね。カナダでみるインディーズのライブより日本の方がずっと楽しいと思って。え? 意外? 確かにカナダの方が会場のお客さんは元気。でも、日本の方がアーティストがもっとエモーショナルで、テクニックも上だと思って感心したんだ。

 日本のものってカナダでも人気がありますよね。漫画とか料理とか。でも音楽はあまり知られていない。日本に素晴らしいミュージックシーンがあることをカナダ人に紹介したいって思ったんだよね。できれば、日本のバンドをカナダに紹介して日本のインディーズ音楽のブームを作ることができればいいなと思っています」

―自費でバンドを数組招待するには多額の費用がかかりますよね。スポンサーを呼びかけたりはしないのですか?

「僕は自分が好きなバンドだけを招待してイベントをやりたい。スポンサーが入ると、自分のお気に入りじゃないバンドを入れないといけなくなるかもしれないですよね。そうなると主旨が変わってしまうので、それが嫌で自費でやっています。赤字は覚悟でね(笑)」

―招待バンドはどのように選んでいますか?

「本当にいい音楽、演奏がうまいと僕が感じるアーティストを選んでいます。日本語が分からなくても、メロディ、エモが感じられるバンドですね。歌詞がなくても、気持ちが伝わってくる音楽を作っているバンドです。一番大事にしていることは自分の感覚。その次は、そのバンドのスタイルがカナダ人にウケるかどうかということを考えますね。
 プロセスとしては、トロントにいる間にリサーチして、気になったバンドのライブを日本に行った時に観ます。日本に滞在している間は、ほとんど毎日ライブを観ますね。最近はこのイベントも日本でちょっと知名度が上がっているので、イベント名をいうと、バンドから"聞いたことある"って言われたりもするんですよ。うれしいですよね。あとは、バンドから参加したいというメールをもらったりもします。僕が好きなバンド全員を連れて来られたらいいんだけど…。それは無理なので、選ぶのには本当に苦労しています。
 あとは、ラインナップにいろんなタイプのバンドを入れてバラエティをもたせることを意識しています。イベントに来てもらったお客さんに、少なくとも1バンドは気に入ってもらえるようにね」

―今回のイベントとこれまでに開催した過去5回のNEXT MUSIC FROM TOKYOとの大きな違いは何ですか?

「今回トロント公演の2日目、17日(土)の会場は、Lee's Palaceなんですけど、今までで1番大きな会場で、収容人数が約600人になるんです。当日、会場が埋まるかどうか、ちょっと心配しています」

―イベントを控えて、今一番期待していることは何ですか?

「バンドのみんなに、"カナダで満杯の会場でライブができた!"と思って日本に帰ってもらいたいです。自分の知り合いを呼んだり、メディアを多く入れたりすれば会場は埋められるかもしれないけれど、チケットをもらったからとか、取材だからという理由で来ている人を含めて500人が集まるよりも、"観たい!"という純粋な気持ちで200人集まってもらった方が価値があると思っています。会場が一体になる楽しいライブにしますのでみなさん、ぜひ遊びに来てください」

―最後に出演バンドについてそれぞれ、スティーブンさんの一押しポイントを教えてください




きのこ帝国
www.kinokoteikoku.com

「去年も招待したから2回連続の出演です。今、勢いにノッているバンドということもあるんですが、ウエブサイトでどのバンドを見たいかと聞いたら、このバンドが一番だったんです。音は完璧なシューゲイザー※かな。メロディアスでエモがあるところが僕は気に入っています」
※編注:エフェクターなどを用いた浮遊感のあるサウンドが特徴の音楽ジャンル





宇宙コンビ二
www.uchuconbini.com

「若手のバンドでYouTubeでかなりヒット数があったんです。日本人以外の外国人からもポジティブなコメントが多かったので、カナダ人にもウケるのではないかと期待しています」





jizue

www.jizue.com

「このバンドは今回唯一のインストルメンタルバンド※。テクニックが抜群です。ジャズが好きな人は気に入ると思いますね。インストルメンタルが好きな人のためにと思って、このバンドを今回、招待しました」
※編注:楽器のための楽曲で、人声を用いず楽器のみで演奏する曲のこと





Happy! Mari
happyyymari.tumblr.com

「Happy! Mariは、純粋に僕が好きだからというのが理由です。オリジナリティを強烈に感じたんだよね。メロディとかスタイルとか。ロックなのに、不思議な感じがあるんだよね。すごく考えて音楽を作っている感じがする。ライブのパフォーマンスもエネルギッシュ。実は、友達から薦められてYouTubeで見た時はそうでもなかったんだけど、実際にライブを観て、一気に好きになったんです。ライブで観ると、好きになる人が多いと思いますよ」





nayuta

www.sayonara-ambient.com

「nayutaはアンダーグラウンドな雰囲気が強い。僕はこのイベントをコマーシャル的な感じにしたくないっていう思いがあるんですよね。だからアンダーグラウンド色を出したくて今回、nayutaを招待しました。いい曲を作っているバンドだと思う。少し激しい感じです。このバンドは10年くらいのキャリアがあるので、演奏がうまい。他の人がどういうレビューをしても僕は自身を持っておすすめします!」






これまで開催した5回のイベントは、ライブ当日までにソールドアウトを記録しているNEXT MUSIC FROM TOKYO。今年もすでに16日(金)のチケットは売り切れ。チケットの購入はお早めに!

Information


【日 時】5月17日(土)

【場 所】Lee's Palace (529 Bloor St. W.)

【時 間】20:00(開場) 21:00(開演)

【入場料】前売り$10、当日$15


チケット購入はウエブサイトにて。
www.nextmusicfromtokyo.com