ウィスキー工場跡地を再開発したレンガ造りの建物は、芸術、文化、エンターテインメントを楽しむ複合スペース
The Distillery Historic District
(2011年4月20日記事)

55 Mill St., Toronto

416-364-1177

ダウンタウンから少し東に足を伸ばすと、1832年に創業し、かつて世界最大の「蒸留酒製造所(distillery)」があった地区がある。最盛期にはリオデジャネイロやウルグアイにまでウィスキーを出荷していたこの製造所も、第一次世界大戦やアメリカにおける禁酒法の影響で傾き、150年以上続いたウィスキーの製造を1990年に停止した。
01年からの再開発で、当時使用されていた約40棟のレンガ造りの建物はそのままに、歴史保存地区として03年に再びオープンしたのがこの「ディスティラリー地区」。レストランやアートギャラリー、ショップなどが落ち着いた通りに並び、大人のためのおしゃれスポットとしても人々の注目を集めている。雰囲気たっぷりのビクトリア調の建物は過去20年ほどの間に、1000本以上のテレビ番組や映画などのロケ地として使用されている他にも、芸能人やセレブの目撃談も多数で華やかだ。
ショップやギャラリーには高価なアートからリーズナブルで独創的なアクセサリーに雑貨まで、さまざまな芸術品がずらり。また多数の工房は国内外のアーティストの活動拠点になっており、劇場とともにトロントの新しいアート情報の発信基地だ。
もうすぐフェスティバルシーズンを迎えるトロントだが、同地区でも、Luminato やToronto JazzFestival など市のイベントのほか、5月から9月の毎週末にはアーティストによるアートマーケットが、6月から9月の毎週日曜にはファーマーズマーケットが開かれ、工芸品や季節の野菜、果物が手に入る。ふらりと立ち寄るだけでもおもしろい。ほかに、充電式バッテリーで走る環境に優しい未来のスクーター「セグウェイ」に乗って、ガイドとともに同地区をまわるセグウェイツアーにも注目だ。説明を受ければ、簡単な体重移動で操作できるので気軽に楽しめる。
初夏から夏にかけてはあちこちで花が咲き誇り、ますます美しさに磨きがかかるディスティラリー地区。何度でも訪ねてみたくなることうけあいだ。


のんびりできる落ち着いたカフェからアップスケールなレストランまでCafe & Shop Restaurant

近年オープンしたヨーロッパスタイルのエスプレッソ・ワインバーCaff e Furbo やアンティーク調のBalzac’s で、上質のコーヒーをどうぞ。レンガの窓から入る日の光で気持ちが穏やかになる。レストランは、新鮮なシーフードにステーキと、カジュアルエレガンスな雰囲気で楽しめる店ばかり。多くは広いパティオを持ち、これからの暖かい季節に最適だ。ジャズバンドの生演奏もある。また、地ビールにワインのバー、それにオンタリオ唯一の日本酒造OntarioSpring Water Sake Company もあり、大人の休日が満喫できる。酒テイスティングや、酒造工程を見学できるツアーに参加してみるのもいいだろう。


世界にたった一つの愛すべき商品は気に入ったら即ゲットすべしShop

モールにあるチェーン店では買えないような品物が手に入る! アパレルから雑貨まで、さまざまなジャンルの店が並ぶ。世界中のアーティストが心をこめて作った作品は贈り物にもぴったり。corktown designs はハンドメイドのジュエリーショップ。国内外のアーティストによる現代的なジュエリーを販売している。また、幅広くアパレルを扱うLileo では、お気に入りのデニムを使った一着がみつかるはず。Bergoや Distill ではアーティストがデザインした カトラリーや、文具、雑貨を扱っており、見るだけでも刺激的。


新しく美しい劇場は若き才能がぶつかり合う最高の場所Theatre

ディスティラリー地区の劇場といえばThe Young Centre for the Performing Arts だ。トロント一のシアターカンパニーとも評され、古典作品を笑いあり、涙ありの深い演技で見せるThe Soulpepper Theatre Company が拠点としている。カナダのコンテンポラリーダンスの最先端Dancemakers の舞台や、Tapestry Opera のユニークな創作オペラも上演されている。早めのディナーをとって、夜の観劇はいかが?


気がつけばそこにある、
風景に融合したア―トは歴史と人の気持ちをつなぐ架け橋Sculpture

ディスティラリー地区のあちこちでアート作品を見かけることができる。中央のトリニティスクエアには、Still Dancing という約11メートルの作品が。昨年亡くなった、20世紀を代表するコンセプチュアル・アーティストのひとり、デニス・オッペンハイムによるもので、「ディスティラリー地区」からインスピレーションを受け「彫刻と建築と劇場の融合」を形にしている。


カナダでも傑出したギャラリー、美術商がそろい、
作品を作るアーティストも個性豊かArt & Culture

写真に絵画、彫刻にテキスタイル、インスタレーションまで、幅広い分野で国内外のアーティストの最高の品を扱うギャラリーばかり。「アートは感性!」だからピンときたら衝動買いもアリ?! コンテンポラリーアートは表現だけでなく、そこに至る過程がおもしろい作品も多いので、オーナーに話を聞いてみるのも楽しみ方の1つ。作品の創作秘話やこだわりを語ってくれるかも。


Upcoming Events


CONTACTPhotographyFestival

世界中から集まった32のフォトエキシビションが参加各ギャラリーで
【日 時】5月1日(火)~31日(木)
【サイト】www.scotiabankcontactphoto.com

DoorsOpenToronto

市が開催するDoorsOpen(歴史的建造物などの無料開放)に今年も参加!
【日 時】5月26日(土)、27日(日)
【サイト】www.toronto.ca/doorsopen

TDJazzFestivalatTheDistillery

2つのステージでジャズが楽しめる。夕暮れどきには雰囲気抜群に!
【日 時】6月23日(土)~7月2日(月)
【サイト】www.torontojazz.com

ArtisansatTheDistillery

地元アーティストらによる工芸品やアクセサリーなどの作品が並ぶ
【日 時】5月19日(土)~21日(月)
【サイト】www.artisansatthedistillery.com

Luminato

アートフェスティバルの会場として、いつも以上にアーティスティックな空間に
【日 時】6月9日(土)~17日(日)
【サイト】www.luminato.com

ZimbabweanSculptureExhibit

ジンバブエのアーティストによる彫刻作品を展示
【日 時】7月5日(木)~8日(日)
【サイト】www.zimart.ca/Distillery.html



Information

The Distillery Historic District
【場 所】55 Mill St.
【連絡先】416-364-1177
【サイト】 www.thedistillerydistrict.com
【アクセス】ストリートカー#504利用。Trinity St. X King St. E.で下車、南へ徒歩5分。