ダウンタウンから少し東に足を伸ばすと、1832年に創業し、かつて世界最大の「蒸留酒製造所(distillery)」があった地区がある。最盛期にはリオデジャネイロやウルグアイにまでウィスキーを出荷していたこの製造所も、第一次世界大戦やアメリカにおける禁酒法の影響で傾き、150年以上続いたウィスキーの製造を1990年に停止した。
01年からの再開発で、当時使用されていた約40棟のレンガ造りの建物はそのままに、歴史保存地区として03年に再びオープンしたのがこの「ディスティラリー地区」。レストランやアートギャラリー、ショップなどが落ち着いた通りに並び、大人のためのおしゃれスポットとしても人々の注目を集めている。雰囲気たっぷりのビクトリア調の建物は過去20年ほどの間に、1000本以上のテレビ番組や映画などのロケ地として使用されている他にも、芸能人やセレブの目撃談も多数で華やかだ。
ショップやギャラリーには高価なアートからリーズナブルで独創的なアクセサリーに雑貨まで、さまざまな芸術品がずらり。また多数の工房は国内外のアーティストの活動拠点になっており、劇場とともにトロントの新しいアート情報の発信基地だ。
もうすぐフェスティバルシーズンを迎えるトロントだが、同地区でも、Luminato やToronto JazzFestival など市のイベントのほか、5月から9月の毎週末にはアーティストによるアートマーケットが、6月から9月の毎週日曜にはファーマーズマーケットが開かれ、工芸品や季節の野菜、果物が手に入る。ふらりと立ち寄るだけでもおもしろい。ほかに、充電式バッテリーで走る環境に優しい未来のスクーター「セグウェイ」に乗って、ガイドとともに同地区をまわるセグウェイツアーにも注目だ。説明を受ければ、簡単な体重移動で操作できるので気軽に楽しめる。
初夏から夏にかけてはあちこちで花が咲き誇り、ますます美しさに磨きがかかるディスティラリー地区。何度でも訪ねてみたくなることうけあいだ。
のんびりできる落ち着いたカフェからアップスケールなレストランまでCafe & Shop Restaurant

世界にたった一つの愛すべき商品は気に入ったら即ゲットすべしShop

新しく美しい劇場は若き才能がぶつかり合う最高の場所Theatre

気がつけばそこにある、
風景に融合したア―トは歴史と人の気持ちをつなぐ架け橋Sculpture

カナダでも傑出したギャラリー、美術商がそろい、
作品を作るアーティストも個性豊かArt & Culture

Upcoming Events
CONTACTPhotographyFestival
世界中から集まった32のフォトエキシビションが参加各ギャラリーで
【日 時】5月1日(火)~31日(木)
【サイト】www.scotiabankcontactphoto.com
DoorsOpenToronto
市が開催するDoorsOpen(歴史的建造物などの無料開放)に今年も参加!
【日 時】5月26日(土)、27日(日)
【サイト】www.toronto.ca/doorsopen
TDJazzFestivalatTheDistillery
2つのステージでジャズが楽しめる。夕暮れどきには雰囲気抜群に!
【日 時】6月23日(土)~7月2日(月)
【サイト】www.torontojazz.com
ArtisansatTheDistillery
地元アーティストらによる工芸品やアクセサリーなどの作品が並ぶ
【日 時】5月19日(土)~21日(月)
【サイト】www.artisansatthedistillery.com
Luminato
アートフェスティバルの会場として、いつも以上にアーティスティックな空間に
【日 時】6月9日(土)~17日(日)
【サイト】www.luminato.com
ZimbabweanSculptureExhibit
ジンバブエのアーティストによる彫刻作品を展示
【日 時】7月5日(木)~8日(日)
【サイト】www.zimart.ca/Distillery.html
Information
The Distillery Historic District【場 所】55 Mill St.
【連絡先】416-364-1177
【サイト】 www.thedistillerydistrict.com
【アクセス】ストリートカー#504利用。Trinity St. X King St. E.で下車、南へ徒歩5分。