楽しく遊ぶ? 本格派を目指す?お正月の定番といえばこれ
競技かるたで楽しむ百人一首
(2011年12月16日記事)

トロントたきのおと会道場

『五・七・五・七・七』の31音で思いの丈を綴る和歌は、聴く人ごとに、そして時代ごとにさまざまに解釈することが出来る神 秘的で奥深い芸術のひとつ。
歌仙と呼ばれる優秀な歌人や位の高い人が詠んだ歌など、いくつもの和歌の中から選りすぐりの100首を集めた百人一首は、鎌倉時代から残る素晴らしい和歌集なのです。今年のお正月は、百人一首を通して歌をひとつ知るごとに広がる世界を堪能してみませんか?

百人一首をスポーツ感覚で遊ぶ

鎌倉時代の歌人、藤原定家が京都嵯峨にある小倉山の別荘で屏風に書き写した私撰和歌集に由来する百人一首(小倉百人一首)。飛鳥時代の天智天皇から鎌倉時代の順徳院まで、男性歌人 67人、女性歌人21人、僧侶12人の合わせて100名の歌人が詠んだ和歌を一首づつしたためたもので、戦国時代からかるたとして遊ばれはじめ、木版画技術の普及とともに江戸時代に広く庶民に広まったといいます。全100首のうち、一番多いのは恋の歌。今も昔も芸術の原動力になるものは人を思う強い気持ちなんですね。
この百人一首、遊び方は小学校のかるた大会などでグループに分かれて100枚の取り札を囲んでかるた取りをした『お散らし』や、裏返しにした絵札をめくりながら遊ぶ『坊主めくり』が一般的ですが、ここで紹介したいのは百人一首の世界にもう少しだけ深く足を踏み込んだ『競技かるた』。読んで字のごとく、”かるた取り競技“ですが、歌を知っているだけではなく、聴力、瞬発力、そして記憶力が必要となるスポーツ感覚の競技としてその人気は高まっています。
日本ではこの競技かるたを題材にした少女漫画が「マンガ大賞2009」の大賞を受賞してテレビアニメ化されるなど、今、断然注目されている雅な”アソビ“なのです。




百人一首と決まり字の秘密

競技かるたにおいて必要不可欠だといってもよい『決まり字』。
上の句の文字の一部が読み上げられたところで、どの下の句の札を取ればよいかが判定できるものです。特に、最初の一文字だけで判定できる『一字決まり』は必ず覚えておきましょう。合言葉は『むすめふさほせ』です


『一字決まり』は7首あります。

【む】村雨の露も未だ干ぬ槇の葉に ⇒霧立ち昇る秋の夕暮れ
(寂蓮法師)
【す】すみの江の岸による波よるさへや ⇒夢のかよひぢ人目よくらむ
(藤原敏行朝臣)
【め】めぐりあひて見しやそれともわかぬ間に ⇒雲がくれにし夜半の月か。
(紫式部)
【ふ】吹くからに秋の草木のしをるれば ⇒むべ山風を嵐といふらむ
(文屋康秀)
【さ】さびしさに宿をたち出でてながむれば ⇒いづくも同じ秋の夕暮れ
(良暹法師)
【ほ】ほととぎす鳴きつる方をながむれば ⇒ただ有明の月ぞ残れる
(後徳大寺左大臣)
【せ】瀬をはやみ岩にせかるる滝川の ⇒われても末に逢わむとぞ思ふ
(崇徳院)

一字決まりの歌を覚えると、例えば『むらさめの~』で始まる上の句の『む』を聴いた瞬間に『きりたちのぼる…』の取り札を探すことが出来るので、より早く札を取ることができる可能性が広がります。
このほか、二字決まりは42 首、三字決まりが37 首、四字決まりが6 首、五字決まりが2 首、六字決まりが6 首あります。六字決まりは大山札とも呼ばれています。では、「決まり字の例」で、二字決まりや三字決まりの例を見ていきましょう。

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競技かるたに挑戦しよう

競技かるたの大会では、まるでスポーツのような熱い戦いが繰り広げられています。
ルールの他に礼儀作法もとっても大事なこの競技、初めての人も経験者も、まずは基本を確認しましょう。


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大会について

大会では老若男女関係なく出場できるのが特徴の一つですが、毎年1 月に滋賀県の近江神宮で開催される「名人位戦、クイーン位戦」では、男性、女性それぞれの日本一が競われます。また、礼に始まり礼に終わるこの競技、開始前と終了後には相手と読み手に、お手つきをしてしまった際には相手に礼をします。通常は動きやすい服装で行なわれますが、「国民文化祭」や「女流選手権大会」など、一部の大会では和装が義務化されています。
かるたには級位や段位があり、大会での入賞や社団法人全日本かるた協会所属のかるた会の代表者による推薦で昇級・昇段することができます。級位にはA 級からE 級まで、段位には初級から十段までがあります。競技かるたの人口は約100 万人といわれています。


基本ルール

社会法人全日本かるた協会が定めたルールに則り行なわれます。一対一の対戦型。
自分の目の前のスペース(自陣)に取り札を並べます。自陣の取り札25 枚が先に全て無くなったほうが勝ちとされ、ここが、取った札が多い人が勝ちとなる“ お散らし” との大きな違いです。


空札とは?

競技かるたには「空札」があります。読み札は100 枚すべてから一句づつランダムに読み上げられますが、場に並べられた取り札は50 枚。つまり、上の句が読まれても、場に下の句の札がない歌がある、ということです。


札を送るとは?

敵陣の札を取った場合、自陣の札を敵陣に渡すことができ、これを「送る」といいます。敵陣の札を取って「札を送る」ことが出来れば、自陣の札が減るだけでなく敵陣の札が増えることになり、一歩勝利が近づきますね。


お手つきに注意!

基本のお手つきは2つ。
① 空札の時に札を触る… 読まれる歌のうち、50 首は空札です。
②読まれた札がない陣の札を触る… 自分の陣に読まれた札があるのに敵陣の札を触るこ とや、その反対をすることですね。
お手つきをすると、相手から取り札が一枚、自分の場へ送られます。ただし、読まれた札がある陣ならどの札に触ってもお手つきにはなりません。
このほか、相手から2 枚の取り札が送られてしまう「ダブル」「空ダブ」というお手つきもあります。


誰よりも早く札を取るには…

札の取り方には押さえ手、はね手、突き手、囲い手などいろいろありますが、一番早く札が取れるはね手が一般的です。実際に札を手でつかまなくても、競技線の外に出してしまえばOK。取り札を並べてから15 分間、自陣と敵陣に並べられた取り札の位置が確認できる“ 暗記時間” が与えられるので、時間内は札の位置を記憶する他に、簡単に素振りをしたり、札の取り方や手の動きのシュミレーションなどをしておくのが勝利への近道。
ただし、素振りはやりすぎると嫌がられるので、暗記時間の終了数分前に軽くするだけにしましょう。


決まり字の変化を記憶しよう

出札とも言い、場にある取り札のうちで既に読まれたもののことです。決まり札をより早く判別するためにもできるだけ記憶しておきましょう。例えば、二字決まりや三字決まりの歌が読まれた時、すでに読み上げられている札を記憶していれば場にある札が実質は『一字決まり』になっていることに気が付きますね。


その他のルール

読み手が上の句を読み始める前に、畳から手を離したり競技線内に入れたりしてはいけません。また、競技中でも相手に宣言すれば自陣の札の配置を変えることができます。ただし、頻繁に動かしたり、一度に大量に動かするはマナー上好ましくないとされるので控えましょう。




かるた大会に参加しよう!

トロントでも本格的な競技かるたが体験できるって、皆さんご存知でしたか?活動を始めて今年で10 年目を迎えるたきのおと会では、お正月にかるたと親しむゲーム大会や、競技かるた大会を開催しています。実践を経験できる数少ないチャンス! あなたも大会に参加してみませんか。


百人一首かるたで遊ぼう
  • 【日 時】 2012 年1 月2 日(月) 13時~
  • 【競技種目】散らし取り、源平戦、お坊さんめくりなど
  • 【参加費】 無料(全員に参加賞あり)先着5家族に「お坊さんめくり」の札をプレゼント

第7回トロントたきのおと会競技かるた初心者大会
  • 【日 時】 2012 年1 月15 日(日) 13時試合開始
  • 【競技種目】競技かるた個人戦
  • 【参加費】 無料(優勝、準優勝者にメダル、全員に参加賞あり)

  • 【場 所】トロントたきのおと会道場
    192 Silver Rose Cres., Markham( Woodbine Ave.×16th Ave.)
  • 【連絡先】905-887-0089
  • 【サイト】www.karuta.ca
 
 
トロントたきのおと会道場
192 Silver Rose Cres., Markham( Woodbine Ave.×16th Ave.)