オールナイトで盛り上がろう!一夜限りの現代アートの祭典
Nuit Blanche
(2014年10月3日記事)

2002年にフランスのパリで始まったコンテンポラリーアートを祝う祭典「Nuit Blanche」。フランス語でNuit = 夜、Blanche = 白、つまり「白夜」という名称の通り、日没から夜明けまでアートの展示が夜通しで行なわれる。現在は、25都市以上で開かれており、トロントは発祥の地であるパリのスタイルを模した北米最初の都市としてニューヨークやシカゴなど北米大都市の「Nuit Blanche」を牽引。昨年は外国からの旅行者を含め、100万人以上が来場したと言われ、年々規模が拡大している。

今年で9年目を迎えるトロントの「Nuit Blanche」は、10月4日(土)の日没予定時刻、18時53分からスタート。国内外約400組のアーティストが携わる120以上のアートプロジェクトが市内各所で公開される。

今年は公共施設をアートプロジェクトに使用した「The possibility of everything」、突然夜の闇に現れたサーカスを思わせる「The Night Circus」、社会的なメッセージを訴えるプロジェクトを集めた「Before Day Break」、パフォーマンスアートに焦点を当てた「Performance Anxiety」という4つのテーマを掲げ、エリアを設置。

それぞれ、チャイナタウン、ブレマー・ブルーバード、フォート・ヨーク、市庁舎前でテーマに沿ったプロジェクトが展示、披露される。また、スパダイナ通り(130 Spadina Ave.)に巨大スクーンを設営し、「1nspired Night」という参加型のイベントを開催。ツイッターとインスタグラムで投稿メッセージや写真をライブ中継し、イベントを盛り上げる。

通常は午前1時半頃に終了するTTCの地下鉄のサービスもこの日は夜通し、早朝まで運行。それに伴い、参加ギャラリーが並ぶエリアでは、バーやレストランの閉店時間が延長されるので、時間を気にせず、お祭り気分を満喫できる。 いつもの景色が、非日常の空間に様変わりする「Nuit Blanche」。一夜限りのアートの祭典は、夜明けとともに終了。気になる作品は事前にチェックして効率良くまわろう。

The possibility of everythingChinatown/Queen West

楽しい驚きが詰まった独創的なアートを集めたエリア。公共の空間をアートにする可能性を提案するプロジェクトは、立ちはだかる現実と目の前に無限大に広がる未来への可能性を問いかけている。

最寄りのInformation Centre
◆Chinatown Centre (222 Spadina Ave.)

Walk among Worlds, 2013

by Máximo González - Mexico City, Mexico

Walk among Worlds, 2011 Photo: Ivan Buenader

学校構内の一角を埋め尽くす地球儀を模した7000個のビーチボール。大、中、小という3種類は、「第一世界」や「第三世界」という概念に対する疑問を投げかけている。

【会場】Ogden Junior Public School(33 Phoebe St.)
【手法】Installation


Before Day BreakFort York

米英戦争中に勃発したヨーク戦争の跡地。兵舎や歴史的な建造物が残る広大な敷地内では、国際色豊かなアーティストがそれぞれのユニークな視点から人生の複雑さを想起させるアートを公開。

最寄りのInformation Centre
◆Fort York Visitor Centre (Fort York Blvd. × Fleet St.北側)

Conga Irreversible, 2012

by Los Carpinteros - Havana / Madrid, Cuba

Conga Irreversible, 2012 Photo: Ignacio Barrios

キューバのハバナを拠点に活躍するアート集団によるプロジェクト。100人のプロダンサーたちによるダンスは、キューバが直面している社会的なメッセージを訴える。

【会場】Fort York National Historic Site(100 Garrison Rd.)
【手法】Video Installation


The Night CircusRoundhouse Park/Bremner Blvd.

作家エリン・モーゲンスターンが、豪奢で魅惑的な夢のサーカスを描いた小説「The Night Circus」。彼女が描いた神秘的な空間が出現し、非現実な世界へと誘う。

最寄りのInformation Centre
◆Bremner Boulevard at Navy Wharf Court(Spadina Ave.沿い東側)

Icebreaker, 2013

by Diane Landry - Quebec City, Canada

Icebreaker, 2013 Photo: Marie-Christine Mathieu

水面の氷を割って前進しようとする一艘のボート。パドルを一所懸命に動かすものの、ボートは動くことはなく…。流動的なアートで物理的な力と時間との不条理性を問う。

【会場】PwC Tower(18 York St.)
【手法】Kinetic Sculpture(動きのある立体アート)


Performance AnxietyToronto City Hall/Nathan Phillips Square

70年代以降、実験的な芸術として認識されてきたパフォーマンスアート。市長舎前には、交響曲のイメージで集められたバラエティに富む8つのパフォーマンスアートの競演が楽しめる。

最寄りのInformation Centre
◆Nathan Phillips Square (100 Queen St. W.)

Dress Rehearsal, 2014

by Tor Lukasik-Foss - Hamilton, Canada

Dress Rehearsal, 2014

市庁舎の荷物搬入エリアに設置されたプロジェクト。プロジェクターにより映された影は、ステージに立つ前の準備やリハーサルの様子を映し出す。

【会場】Nathan Phillips Square (Loading Dock)
【手法】Performance Art



Independent Projectsトロント市内各所

「Independent Projects」はトロント市内各所に点在する劇場や大学、ギャラリーなどで開催され、あらゆる種類のアートが楽しめる。Betty Oliphant Theatreでは、「Peggy Baker Dance Projects」に所属する森本沙原さんがパフォーマンスを披露。要チェック!

The Perfect Word

by Peggy Baker Dance Projects - Toronto, Canada

The Perfect Word, 2014 Photo: Makoto Hirata

約12時間にわたり、国際色豊かな10人のダンサーが6分間ずつソロを踊る。ダンサーは、それぞれの母国語を使い音声とダンスで火や心、車輪などを表現。

【会場】Betty Oliphant Theatre(404 Jarvis St.)
【手法】Dance Installation and Performance


Information


【日 時】10月4日(土)18:53 ~夜明け
【会 場】トロント市内参加各所
【入場料】無料
【サイト】www.scotiabanknuitblanche.ca

TTCでは「Nuit Blanche」のためにオールナイトで使用できるデイ・パスを発売している。1枚11ドルで10月4日から5日の午前9時まで乗り放題。1枚で大人2人と子ども4人まで使用可能。

■地下鉄
通常午前1時30分頃に最終となる地下鉄だが、この日は以下の区間のみ翌朝7時30分頃まで運行する。以降は通常ダイヤに戻り、5日の始発は午前9時となる。

【Line 1】St. Clair West駅から Eglinton駅間
【Line 2】Keele駅からWoodbine駅間

※地下鉄は5日の朝7:30~9:00まで閉鎖

■ストリートカー・バス
TTCが運行しているブルーナイトバス(24時間運行バス)などは通常より運行数が多くなると予定されている。

※一部通行止めのため、クィーンストリートカー501番東行きは、スパダイナ通りとチャーチ通り間に限りキング通りを運行。
※詳細はウェブで確認を。