日没から夜明けまで現代アートと共に過ごす白夜祭
Nuit Blanche
(2016年9月16日記事)

Toronto市内参加場所各所


今年で11回目を迎える現代アートの展示会「Nuit Blanche」が、10月1日(土)に開催される。フランス語でNuit = 夜、Blanche = 白、つまり「白夜」を意味するパリ発祥のこのイベントは日没に開始され、夜明けまで一晩中アートプロジェクトを公開する。国外からの旅行者を含め、毎年100万人の来場者を集めてきた。今年はダウンタウン各地のギャラリーや屋外で、300組以上の国内外のアーティストによる作品が披露される。独立した展示だけでなく、4人のキュレーターによるテーマ性のある作品もエリアごとに設置されるので、事前にチェックして周りたい。ここでは今年の4つのテーマを紹介する。年に一度、一夜限りのアートの祭典を満喫しよう。


▲Hand-held, 2012

▲Waiting, 2015 Photo: Erwin Olaf




AND THE TRANSFORMATION REVEALS

“ 変化と変容の神秘” をテーマに、人の本質と外見が再構築される様子を描きだす10作品。 さらに内面からの変化を体験することで、人の精神的探求心や心の葛藤を明らかにする。

EUNOIA II, 2014

ヘッドセットで感知する脳波のデータが、スピーカーにより48の皿に溜まった水に伝えられ振動を起こす。観客の脳や感情の変化を読み取る参加型プロジェクト。

▲会場…First Canadian Place(100 King St. W.)

LITERATURE VS. TRAFFIC, 2010

ライトで照らされた大量の本が車道を埋め尽くすインスタレーション。デジタル化の時代に文学の尊さを訴えかけるもの。観客は夜明け前に本を持ち帰ることができる。

▲会場…Old City Hall(60 Queen St. W.)

MILITANT NOSTALGIA

絶望と裏切り、喪失感に満ちた21世紀の社会。 その中で過去の歴史と個人の懐かしい記憶を振り返り、新たな未来への道を提唱していく10のパフォーマンス。

THE MUSEUM OF BROKEN WATCHES, 2015


Photo: Trevor Mahovsky
異なる時間で止まった720の時計がケースに入れられ、現在の時間の時計が1分ごとにライトアップされる展示。壊れた時計の傷はそれぞれの歩みを物語っている。

▲会場 Metro Hall(55 John St.)

MEET ME IN THE GLASS HOUSE, 2016

過去と現在を密接に結びつける“記憶”とは何か? 生まれた時から人の中に刻み込まれている“遺伝子の記憶”の秘密とその歴史を探るビデオ作品。

▲会場 Metro Hall plaza(55 John St.)

FACING THE SKY

テクノロジーの発達で情報通信に利用されてきた“空”。その広大さと無限性、そして脆さを環境の観点から 探求し、光のない夜の世界を再認識させる10点。

THE GHOST OF MODERNITY, LIXIVIADOS, 2012

人がいない高原に見すぼらしい家々が空から落下した。その周りを透明なガラスの箱が意志があるように浮遊する…。貧困と富裕という対比した世界観を映像で示す作 。

▲会場 Harbour Square Park West  (25 Queens Quay W.)

OCTOBER SKY, 2016

2人のダンサーが、季節が移り変わる中で星が集まり離れゆく様子をガラスごしに繰り返し演じる。サミュエル・ビアンチーニ氏のもう1つの作品「Pas de deux pas de」との関連作。

▲会場…Harbourfront Centre Main Building, Bill Boyle
    Artport, West Side(235 Queens Quay W.)

OBLIVION

太陽が死んだ後の“無の世界”と“再生”をテーマに、3人のアーティストが、遠い未来に起こる宇宙の実体と、 宇宙における人間の存在意義を科学的に検証する。

OCEAN, 2016

市庁舎内の円形広間に現れる荒れ狂う海洋。衣服をリサイクルして作られた波は不気味な音を立てて変化し続け、海洋が不安定で未知の世界であることを想起させる。

▲会場   Toronto City Hall, Rotunda  (100 Queen St. W.)

INFORMATION


【日 時】10 月1日(土)日没〜夜明け
【会 場】Toronto市内参加場所各所
【入場料】無料
【連絡先】nuitblancheTO@toronto.ca
【サイト】 nbto.com

■徒歩

今年からクイーン・ストリート・ウエスト、ベイ・ストリート、ジョン・ストリート、マッコール・ストリートの一部が車両通行止めとなり、歩行者がアクセスし易くなった。

■地下鉄

通常は午前1時半頃に終了するTTCの地下鉄Line 1(ヤング・ユニバーシティ線)とLine 2(ブロア・ダンフォース線)はこの日は夜通し運行予定。

■イベント・センター

当日の展示を詳しく示した地図はダウンタウン3か所に設置されたイベント・センターにて配布される。

・Nathan Phillips Square(100 Queen St. W.)
・Metro Hall( 55 John St.)
・Bay Street (10 Bay St.)



EVENT INFO

トロントと東カナダで開催されるイベントの中から、とっておきの情報をお届け!

【Festival】

■Toronto Ukrainian Festival

北米最大のウクライナ・フェス

今年で20周年迎える、北米最大のウクライナ文化を祝うストリートフェス。ブロア・ウエスト沿いにはウクライナ料理の屋台が立ち並び、ステージでは国内外のパフォーマーによるダンスや歌、ライブコンサートが披露される。またアート展やクラフトの販売、パレードなども行なわれ、ウクライナの魅力に触れること間違いなし。

日 時:9月16日(金)~18日(日)
場 所:Bloor St. W. (Jane St.~Runnymede Rd.間)
入場料:無料
連絡先:416-410-9965
サイト: www.ukrainianfestival.com


©Orest Dorosh

©Orest Dorosh

©Orest Dorosh

©Orest Dorosh


■Toronto Palestine Film Festival

ドラマ、SF、ドキュメンタリーなどパレスチナに関連したさまざまなジャンルの映画作品が上映されるパレスチナ映画祭。パレスチナが抱える政治的、社会的問題が多く扱われている。さらにアーティストによるトークショーやディスカッションパネル、パレスチナ料理を味わえるブランチにも参加できる。

日 時:9月22日(木)~25日(日)
場 所:TIFF Bell Lightbox(350 King St. W.)ほか
入場料:一般$12、学生・シニア$8
連絡先:416-599-8433、1-888-599-8433
サイト:www.tpff.ca

■JFL42 Festival

10日間にわたって開催されるコメディの祭典。今年は2013年と15年にグラミー賞にノミネートされたジム・ガフィガン氏、TVトークショーのホストとして知られるトレヴァー・ノア氏など人気コメディアンが参加する。42のコメディショーに加え、Q&Aセッションやポッドキャストなど、コメディ好き必見のイベントばかりだ。

日 時:9月22日(木)~10月1日(土)
場 所:Toronto市内参加劇場各所
入場料:各チケット$25~ 
連絡先:info@jfl42.com
サイト:www.jfl42.com


▲Jim Gaffigan

▲Trevor Noah

■The Word On The Street Toronto Festival

カナダの書籍や雑誌が集まる1日限りの屋外フェス。ハリファックスやサスカトゥーンなど4都市で開催され、毎年数百人の作家が参加する。様々なベンダーが文学作品や料理本などありとあらゆるジャンルの書籍や雑誌を販売するほか、作家による読み聞かせやワークショップなどが行なわれる。自分だけの宝物となる本が見つかるかも?

日 時:9月25日(日)
場 所:Harbourfront Centre (235 Queens Quay W.)
入場料:無料 
連絡先:416-504-7241、evan@thewordonthestreet.ca
サイト:thewordonthestreet.ca




【Exhibition】

■Toronto Fall Home Show

空間デザインのアイディアがいっぱい

最新のインテリアデザインや、家のリフォームのための製品やサービスが紹介される 「Toronto Fall Home Show」。専門家らが居間やキッチンの改装のためのアドバイスを提供する。またペンキの塗り方やユニークで便利な収納箱の作り方についてのワークショップも開催。狭い空間を上手に使うためのアイディアやヒントがいっぱい。

日 時:9月23日(金)~25日(日)
場 所:Enercare Centre, Exhibition Place(100 Princes' Blvd.)
入場料:一般$15、65歳以上・13~17歳$13、12歳以下無料
連絡先:416-644-5408
サイト:www.fallhomeshow.com



■Queen West Art Crawl

オンタリオの多彩なアート作品に触れよう

毎年6万人を集めるクイーン・ウエストの屋外展示会。オンタリオ州の著名なアーティストによる陶器、絵画、写真、彫刻、ジュエリー、ガラス工芸などの芸術作品が展示・販売される。今年はアクリル画家で知られる宮城光男氏、陶芸家のミカ・サトウ氏、手作りの紙を作るオクサナ・カルチェスキー氏ら200人以上が出展。アートを存分に体感しよう。

日 時:10月1日(土)、2日(日)
場 所:Trinity Bellwoods Park(790 Queen St. W.)
入場料:無料
  連絡先:647-717-0747、info@queenwestartcrawl.com
サイト:queenwestartcrawl.com



©Mitsuo Miyagi


©Mika Sato


©Oksana Kulczycky


■Yoga & Wellness Show

ヨガ愛好家や健康志向の人のための展示会。ハサヨガやアクロヨガなどさまざまなヨガクラスに参加でき、ヨガ関連のアイテムを購入できる。またグルテンフリーの健康食品やビタミン、ミネラルなどが手に入るほか、ナチュロパシーやアロマセラピーについても学べる。

日 時:9月30日(金)~10月2日(日)
場 所:Queen Elizabeth Building, Exhibition Place(190 Princes' Blvd.)
入場料:一日券$10、11歳以下無料
連絡先:info@yogawellnessshow.co
サイト:www.yogawellnessshow.com


■The Baby Show

出産、育児に必要な情報が得られるショー。乳幼児のための最新のエコフレンドリー製品などが販売され、妊娠・出産や子育ての悩みを相談できる専門家によるセミナーも実施される。また会場では無料のマッサージも受けることができる。新米パパ・ママ必見のイベントだ。

日 時:10月1日(土)、2日(日)
場 所:Enercare Centre, Exhibition Place
    (100 Princes' Blvd.)
入場料:一般$15、11歳以下無料
連絡先:416-869-0770
サイト:thebabyshows.com


【MOVIE】

■The Magnificent Seven

7人のならず者が町を守るために大活躍

悪徳実業家により苦しめられていたローズ・クリークの住人は、彼を倒すために7人のならず者を雇う。当初は報酬のために集まった彼らだったが、戦いに備える中で…。黒澤明監督の『七人の侍』を基にした西部劇『荒野の七人』のリメイク。

公開日:9月23日(金)
ジャンル:アクション
監 督:アントワーン・フークア
出 演:デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク ほか

©MGM | Columbia Pictures

©MGM | Columbia Pictures


■Bridget Jones’s Baby

マークと別れたブリジットは独身で40代を迎えていた。ある日、ジャックと出会って関係を持ち、その1週間後マークとも寝てしまい、妊娠が発覚。どちらの子どもかわからず悩むが…。ブリジット・ジョーンズの妊娠・子育てを描いたシリーズ第3弾。

公開日:9月16日(金) ジャンル:コメディ、ロマンス 
監 督:シャロン・マグワイア
出 演:レネー・ゼルウィガー、コリン・ファース、パトリック・デンプシー ほか


■Snowden

アメリカ国家安全保障局(NSA)の元職員エドワード・スノーデンは、NSAによる違法な個人情報収集の手口を『ガーディアン』誌に暴露。情報漏洩罪の容疑で亡命を余儀なくされ…。スノーデンがなぜ、どのように内部告発したのかが描かれる今年の注目作。

公開日:9月16日(金) ジャンル:ドラマ 
監 督:オリバー・ストーン
出 演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、シェイリーン・ウッドリー、メリッサ・レオ ほか

©Courtesy of Open Road Film



【Food & Drink】

■Toronto Garlic Festival

ニンニクの収穫を祝い、多彩なニンニク料理が振舞われる祭典。ニンニクのデザートやチョコレート、さらにニンニクを潰したドリンクも味わえる。またガーリックブレスコンテストや、シェフによる料理のデモンストレーションもあり。朝から晩までニンニクづくしで過ごそう。

日 時:9月18日(日)
場 所:Artscape Wychwood Barns
    (601 Christie St.)
入場料:一般$5
サイト:www.torontogarlicfestival.ca



■Toronto Oktoberfest

1810年、ドイツの皇太子夫婦の結婚のお祝いとして開催され、今ではビール醸造シーズンの到来を祝う祭典として知られるオクトーバーフェスト。ここトロントでもバイエルンのビールや料理が味わえ、伝統ダンスや音楽が楽しめる。

日 時:9月30日(金)、10月1日(土)
場 所:Ontario Place(955 Lake Shore Blvd. W.)
入場料:一般$30 ※11歳以下は無料、18時以降は19歳以上のみ入場可
サイト:www.torontooktoberfest.ca

【MUSIC】

■Small World Stage at in/future

ミュージックフェス「Small World Music Festival」が、今年は音楽とアートを祝う祭典「in/future」の一部として開催される。ジャズやヒップホップ、レゲエ、ファンク、ロックなど幅広いジャンルで活躍するアーティストたちが、世界中から大集結。

日 時:開催中~9月25日(日)
場 所:Ontario Place
(955 Lake Shore Blvd. W.)ほか
入場料:一般$30、 シニア・学生・ユース$20、12歳以下無料
連絡先:info@smallworldmusic.com
サイト:smallworldmusic.com

▲Nano Stern


■The Devil Makes Three

米サンタクルーズ出身のトリオ。ブルーグラスやジャズなどを混ぜ合わせた独自の音楽をギター、コントラバス、バンジョーで演奏する。

日 時:9月28 日(水)21時~
場 所:The Opera House(735 Queen St. E.)
入場料:$30.50 ※19歳以上のみ入場可
サイト:www.thedevilmakesthree.com

※各イベントの開催日時などの情報は8月15日現在のもので、変更される可能性があります。お出かけ前にウェブサイトなどでご確認ください。