カナディアン・ロッキーに 抱かれたリゾート地
Banff
Alberta(2015年11月6日記事)

Alberta

© Banff Lake Louise Tourism / Paul Zizka Photography
アルバータ州南西端に位置する町、バンフ。人口8,000人に満たない小さな町だが、カナディアン・ロッキー山脈の山あいという立地から、ロッキー山脈観光の拠点として有名だ。

ボウ氷河を源流とするボウ川と、カスケード山やサルファー山など6つの山岳に囲まれ、周囲には湖が点在するバンフ。カナディアン・パシフィック鉄道によって、1880年代にリゾート地として開発されたのが町の始まりだ。夏にはハイキング、登山やカヤック、冬にはウィンタースポーツと、雄大な自然と気候の恩恵を存分に受けられるアクティビティが数多く楽しめる。

天候にもよるが11月~5月までは積雪があり、町はウィンタースポーツ目当ての観光客で賑わう。バンフ近隣には、シャトルバスでアクセスできる複数のスキー場があり、「北米で最も美しいスキー場」といわれる景観と、極上のパウダースノーを備えている。景色を楽しみながらのクロス・カントリー、ソリに雪山を歩くスノーシュー、カーリングと思いつくかぎりのスポーツができる。
© Banff Lake Louise Tourism / Paul Zizka Photography
© Banff Lake Louise Tourism / Paul Zizka Photography

雄大な山々に囲まれた 大自然の小さな町

© Banff Lake Louise Tourism / Paul Zizka Photography

そしてリゾート地として開発されたバンフは、絶品グルメにも事欠かない。大通りのバンフ通りには、シックでモダンなビストロから、地元食材を使ったカナディアン・ロッキー料理でもてなす素朴なロッジまで、多様な種類のレストランが立ち並ぶ。
© Banff Lake Louise Tourism / Paul Zizka Photography

この地を訪れたらぜひ食したいのが、カナダの「美味しい牛肉」の代名詞ともいえるアルバータ牛。放牧で育てられた筋肉質な肉質にもかかわらず、火を通してもさほど硬くならないのが特長だ。いわゆる「霜降り」とは異なり、赤身の旨さを味わえ、脂身が少ないのでヘルシー。最高グレードである「プライム」肉は、いつまでも思い出すほどの美味しさだ。

ファースト・ネイションの聖地だった国立公園

バンフの町は、カナダ初の国立公園として設立されたバンフ国立公園内にある。アルバータ州南西部の州境を通り、ブリティッシュコロンビア州を縦断する、壮大なるカナディアン・ロッキー。バンフ国立公園は、そこに連なる国立公園の1つで、地域一帯がユネスコの世界遺産に登録されている。

連なる山々、エメラルドグリーンの湖、日の光を受けてまばゆく輝く氷河。ポストカードでよく見かけるあの風景だが、その地に降り立つと、まるで飲み込まれそうな迫力がある。トレイルを巡れば、勇壮な自然とともに、ロッキー山脈特有の野生動物にも高い確率で出会える。
© Banff Lake Louise Tourism / Paul Zizka Photography

© Banff Lake Louise Tourism / Paul Zizka Photography

観光客に人気の温泉プール

バンフ国立公園内にはカナダ国定史跡が6つあり、その1つにケイブ・アンド・ベイシン国定史跡がある。このエリアには温泉があり、かつてはファースト・ネイションの人々の聖地であった。しかし、1882年にカナディアン・パシフィック鉄道の社員が偶然訪れたことにより、観光客向けの保養地となっていく。実はこの温泉施設の経営を巡って占有権争いが起こり、それがカナダ政府による一帯の保護地化につながったという経緯がある。この保護地がのちの国立公園制度へとつながったため、ケイブ・アンド・ベイシンはカナダの国立公園制度発祥の地とされている。硫黄の臭いの立ち込める温泉は、日本人なら少し懐かしく感じるかも。
©Parks Canada/Brenda Falvey

この国立公園設立のきっかけとなったバンフ・アッパー・ホット・スプリングスは、現在バンフ国立公園内唯一の温泉プールとして人々の疲れを癒している。カルシウムやマグネシウムなどがたっぷり入った、ミネラル豊富な温水は37~40℃とややぬるめだが、その分ゆっくりつかることができる。カナディアン・ロッキーの山並みを見ながら、のんびりと身体をほぐそう。かつてファースト・ネイションの人々が聖地として大切にしていた、この地の温泉。地元の人のおすすめは、朝からゆっくりつかることだという。

また、バンフの東南にある隣町のキャンモアに足をのばせば、神秘とロマンに彩られた地底世界の探検ができる。かつて銀や石炭の採掘が盛んだったキャンモアでは多数の洞窟が発見されており、その中の1つのラッツ・ネスト・ケイブでは、鍾乳洞を探検できる洞窟ツアーが年間を通じて開催されているのだ。

州の歴史的遺産に指定されているこの鍾乳洞は、自然そのままの地下洞窟。照明も歩道もない洞窟を、専門のガイドとともに探索しよう。ガイドの指示にしっかりと従い、慎重に行動することを忘れずに!

ラッツ・ネスト・ケイブには、2,000年以上かけて形成された地層が幾重にも重なり、ここで連綿と続く生命の痕跡を見せてくれる。これまでにこの洞窟内では約30種類の哺乳類種の骨が、地層から発見されている。

ケイビングの楽しみは、ヘッドライトを頼りに、未知の空間を進んでいく緊張感と期待感。地底の湖やつらら状の鍾乳石、地面から生えた石筍(せきじゅん)も魅力的だ。

専用の装備は貸し出されるので心配無用。ツアーにより年齢制限が異なるので、ぜひツアーサイトをチェックしてみて。洞窟の中は年間を通して温度が5℃程度。しっかりした靴と、暖かい格好をしていこう。

Info
●アルバータ州観光公社公式サイト 
travelalberta.com

●バンフ&レイク・ルイーズ観光局公式サイト
www.banfflakelouise.com

●バンフ・アッパー・ホット・スプリングス
www.hotsprings.ca/#!banff-upper-hot-springs

●キャンモア洞窟ツアー
www.canmorecavetours.com